両親の良心/あきちゃん
うちの家族は仲良しだ。
時々激しく喧嘩をするが、
とてつもなく仲がいい。
と言っても、こんなに笑い合うようになったのは、恐らくわたしが農家になった3年前くらいからだろう。
そう、わたしは元ひきこもりオーガニック農家。
18歳から精神科にかかり、治療を余儀なくされたTHE 患者。
両親は、わたしが病気になった頃は忙しく、
夫婦仲も悪く冷戦状態。
三人娘の長女は進学と同時に、家を出て、
次女は荒れ、非行に走り、
わたしもとても不安定な時期を過ごした。
わたしが病気になってからも、激しくぶつかりあう日々の方が多かった。
しかし今はどうだろう。
時にやさしく抱きしめ、そっと、、、
いや、自分たちの心配をこらえて
見守り続けてくれている。
わたしが「農家になりたい🧑🌾」
と言った時にも、
「やらなきゃやれるようにならない!やってみな?ダメだったらやめればいいんだから!」
とお母さんは応援してくれた。
わたしが経営開始一年目、
つまりは、社会人一年目で躓いた時、
「もう逃げたい」
と言った時、お父さんは
「わかった。」
と私の気持ちを尊重してくれた。
と言っても、その言葉にはつづきがあって、
「でも、ここでやめたらもう後戻りはできないぞ」
余計、追い込まれた
あきちゃんだけれど、、笑
両親はそれでも、
娘3人をいつも心から愛してくれる。
いつも
「3人とも1番!3人平等」
そう言って、
「うちの子たちは、凄いよねぇ!」
と2人で、にこにこ話している。
あの時代がうそのような、幸せな、今。
わたしたち娘は会う度にこう話す。
「家族は誇り!世界一の自慢だよね!」
私たち娘が
両親の良心に
いつもグッと来ていることを
両親は、
知らない…。