はじめに 【山岳部大全#1】
はじめに
まず、この「山岳部大全」の発行にご協力いただいたすべての方々に対して、遅ればせながらここに完成のご報告を申し上げます。そしてあらためてその甚大なご支援のほどに感謝を申し上げます。
この「山岳部大全」は都立国分寺高校山岳部が本格的に活動を開始した 1971年から数えて今年1996年が25年目に当たることを記念して、その歴史と卒業生現役生並びに顧問の先生方の近況等が綴られた手紙をまとめたものです。
当初、この「山岳部大全」は「部の歴史」「部員の近況」「名簿」の3部構成をもって「大全」とする予定でしたが、個々人のプライバシーへの配慮と最近の名簿を取りまく環境を考え、部員名簿は削除いたしました。ご了承いただきたく思います。
国分寺高校山岳部の歴史はこれまで二度まとめられています。一度は1970年~1978年までを顧問のタカハラ先生が、そして1977年~1984年までを 9回生のクラタさんが担当し、それぞれを第1期、第2期としました。それに続く1984年~1992年までの第3期をまとめることもこの冊子の目的のひとつです。
この「山学部大全」には人によっていろいろな読み方があるかとは思いますが、特に現役生には「25年」や「伝統」といったものをあまり意識しすぎないようにしてもらいたいと言うのが、逆説的ながら25年の歴史を書いた男のメッセージです。むしろ卒業生たちの原稿を読んで、彼らが懐かしく思っている時期を自分たちは過ごしているのだと言うことに気がついて、10年20年などと言う大きな時間よりも「いまの一瞬」を大切に思ってくれることを望みます。
そして国分寺高校山岳部がこれからも続くことを願います。部が続く限り「山への愛は、連なる」のです。
編集者
小菅聡一郎(24回生)