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箱根駅伝の宣伝効果

 2区の難所、権太坂付近に実家がある私にとって、箱根駅伝観戦は正月の年中行事だ。

 瀬古利彦氏が2区を走っていたころから、母親に手を引かれ観戦していたわけで、もう50年近くなるわけだ。

 残念ながら今年は見ていない。往路の2区ではなく復路の9区の時間だが、ちょうどその時間、親戚と沿道の店で会食中だった。選手たちは20メートルくらい横を通過していったのだが…。

 さて、その9区にある注目の選手が走っていた。

 東大大学院D4(博士4年)の古川 大晃(ひろあき)選手だ。

 古川選手、ガチの院生ということで、X上で大いに話題になった。

 そんな古川選手、見たかったなあ。ああ、20メートル…。

 古川選手にはもう一つ山場があった。そう、横浜駅の給水に、東大大学院教授が登場したのだ。

関東学生連合の9区を走ったのは、東大院の古川大晃。博士課程4年の29歳という異色のキャリアを持つ選手だ。そして給水に現れたのは、同大学院の八田秀雄教授。チームメートが給水を行う学校が圧倒的に多い中で、意外な選択だった。65歳の八田教授はパーカーにジャージーというラフな姿で古川に水を渡し、走り去る姿に両手を突き上げてエールを送った。

上記記事

突然選手と伴走した白髪紳士にX上のファンが騒然。テレビ中継で肩書が紹介されたこともあり「選手の同僚や後輩の選手が『給水』のイメージだったが、こういうのいいね」「東大の大学院八田教授、乳酸代謝とかまさに運動のスペシャリストだった」「なんと八田教授65歳が給水!!いやぁ、色んな人に支えられているんだなぁと改めて」「東京大学大学院教授が給水に現れる箱根駅伝おもしろすぎんかw」「東大大学院の八田教授、給水の時にバンザイしてて何かほっこりする」「バンザイしながら笑顔いっぱい!素敵な給水の様子だった」とコメントが集まっていた。

上記記事

 国民民主党の玉木代表も反応。

 というわけで、青山学院の新記録の優勝やシード権争いもさることながら、東大が大きな話題になった。

 関東の大学の大会である箱根駅伝が、全国大会である出雲駅伝や全日本大学駅伝を凌駕する人気を誇り、全国から人材が集まるのは、こうして注目を集めることにある。

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