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トーハク特別展の前に大覚寺の襖絵を楽しむ/京都市右京区

美術館へ行ったついでに必ず、美術展のフライヤーを物色する。そういう方、多いだろうな。
東京国立博物館へ行った際、キラキラ輝くフライヤーが目に留まった。

特別展「大覚寺ー百花繚乱 御所ゆかりの絵画ー」2025年1月21日(火)~3月16日(日)

音声ガイドを女優の吉岡里帆さんが務めるという力の入れよう。いいな、行ってみたいな、と思っていたら、ハタと気づいた。私、京都行くじゃん!ついでに(ってどんだけ失礼なん)見てきちゃおう!
博物館ではガラス越しだけど(行くタイミングを誤ると黒山の人だかり越しとか(;^ω^))、これはお寺さんで距離はあるだろうけど、ガラス越しじゃなく、使われているその実際の状態で見られる♪


★「表門」

大覚寺・表門 2024年11月29日(金)

★重要文化財「宸殿」

重要文化財「宸殿」
江戸時代、後水尾ごみずのお天皇から下賜された寝殿造りの建物。天皇に入内された徳川2代将軍秀忠の娘、東福門院とうふくいん和子まさこが、女御御殿として使用していたもの。
前面の庭には一面に白川砂が敷かれ大海を表わしていて、「右近の橘」「左近の梅」が旧御所の名残りをとどめている。

宸殿の中の構成は、前面に「牡丹の間」と「柳松の間」、
その裏側、村雨の廊下側に「鶴の間」と「紅梅の間」がある。

この宸殿の向かって左側が33畳の「牡丹の間」。

★宸殿「牡丹の間」33畳

重要文化財「牡丹図」狩野山楽 17世紀・江戸時代
1. 向かって右側に4面
この裏側が「柳松の間」の5. 左側4面
2. 正面に10面
この裏側が「紅梅の間」の9. 正面10面
正面
正面
左側に4面
3. 左側
東京国立博物館フライヤー

同じ面をフライヤーと比べると、美術品として展示されるのと、建具としての実際とではどちらが見やすいかは一目瞭然だが、この襖がその場で生きている息吹は、この宸殿での寒さとも相まって趣深かった。

★宸殿「柳松の間」18畳

牡丹の間の右側にある「柳松の間」
右側に6面の襖
右側襖の部分。経年劣化を経てない当時の美しさといったらなかっただろう。今だってこんなにも美しい。襖の引き手がない。トーハクでの展示の際にははまっているのかしら( *´艸`)。誰かの手によって何度も使われたこその破損なのだろうな。
右側から正面にかけて
4. 正面6面
この裏側が「鶴の間」の6. 正面6面
5. 左側4面
この裏側が「牡丹の間」の1. 右側4面
右近の橘

★宸殿「鶴の間」12畳

左側4面
6. 正面6面
この裏側が「柳松の間」の4. 正面6面
正面
この裏側は「柳松の間」だが、こちら側はぐっと渋く白黒の水墨画
7. 右側4面
この裏側が「紅梅の間」の8. 左側4面


★宸殿「紅梅の間」22畳

8. 左側4面
この裏側が「鶴の間」の7. 右側4面
正面
重要文化財「紅白梅図」狩野山楽 17世紀・江戸時代
9. 正面10面
この裏側が「牡丹の間」の2. 正面10面
右側4面


心経前殿からの「石舞台」や庭の眺め
五大堂にある観月台(濡れ縁)と大沢池の眺望。
大沢池周りを散策するには別料金300円が必要。
私は次があるので、大沢池エリアは散策しなかったが、ここからの眺めだけでも絶景だった。
勅使門ちょくしもん
勅使のご来山や門跡猊下出仕の晴れの法会など特別な時のみ開かれる。
私が訪れた日は、もちろん!閉門してあった( *´艸`)。

寺院内、撮影できるところがほとんどだったが、撮影したかったのにNGで残念だったのが安井堂の格天井鏡板ごうてんじょうかがみいた。この格天井には法具や花鳥などが描かれているのだが、その中で目が釘付けになったのが、これ、もしかして、東京国立博物館にある国宝「竜首水瓶りゅうしゅすいびょう」?

国宝「竜首水瓶りゅうしゅすいびょう」7世紀・飛鳥または唐時代 東京国立博物館蔵

どなたか詳しい方がいらしたら、私の勘違いか、そうではないか教えて欲しいです!


バス停からの大覚寺前の眺め。

私は東北地方の出身だが、風が吹くと、足元から震えあがるような寒さに襲われ、私の田舎よりキツイ寒さだな、と思った。もう少し季節の優しい時に(ってそんな時はもっともっと混んでいるんだろうが)、再訪したい素晴らしい寺院だった。

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