【読書】「ほどよく忘れて生きていく」藤井英子
転職しようか悩んでいる。現在の勤務先はホワイトな会社だ。セクハラもパワハラもマタハラ(もはや私は対象外だが)も、受けようものなら通報窓口が3パターンも用意されている。仕事上で法律違反を強要されようものなら、自身の進退に不利益を被ることなく通報できる。社内の窓口に通報できるだけでなく、外の弁護士直通という窓口も用意されている。コンプライアンスに多額のお金をかけている。
勤務も職種によるが在宅勤務がしたいようにできる。ものすごーーーく久しぶりに会う人も多く、久しぶりに見かけたら「太ってた」なんて人結構いる。
時間外労働も1分単位で支払われるし、最近は男性でも1年以上の育児休職を取る人まで現れた。
組織が大きくなんだかんだいっても余裕があるのだろう。
事務のおばさんでも長く勤務してきたので給料もそれほど悪くない。良くもないけど。
そんな条件の会社を辞めて、転職したいなんて家族に言うと、
「転職なんて止めな。ホワイトで給料そこそこもらえてるし。今より絶対条件下がるよ。」
それはもう言われなくても重々承知している。
でも、もう、今の勤務先、嫌なのよ。
転職の候補として2パターンを考えている、週3,4日ゆる~く派遣で働くか、今と同じような職種でしっかり正社員として働くか。
この本の著者藤井氏は
1931年京都市に生まれ、
医師としては最初に産婦人科医として勤め、
結婚後、5人目の出産を機に専業主婦に。
お子さんは7人いらして、
1983年51歳の時に再び医師へ。
89歳でクリニックを退職後、ご自身で医院を開業。
89歳で自分のクリニックを立ち上げるだなんて、どれほどバイタリティと頭脳がクリアなんだろう。
この本が出版された2023年当時91歳で、週6勤務する現役の医師。
ご自身が心身の健康に気を付けていらっしゃることは大前提だが、それと同じくらい大事だと思うのはその人の遺伝子の特異さではないかと思う。
ようするに体が強健に生まれついた、という。
それほどの傑物の語る言葉は素直にしみいる。
*いやな感情をグズグズ翌日に持ち越すな。「持ち越さない」と決めること。人は、自分でそう思うから、そうなる。
*「家族だからこそ」、ときどき「きちんとする」。心を込めて「ありがとう」「ごめんなさい」をいう。
*人が失敗で落ち込んでいるとき、そこにさらに矢を放つ必要はない。
*毒親にいつまでも囚われるな。自分を動かせるのは自分だけ。行きたい場所に自分を連れ出すこと。
*過去の勲章をいつまでも身につけておくより、「今」がある人であれ。
こういう人の本を読んでしまうと、まだまだ本気で現役で仕事続けなくちゃ、と鼓舞されるんだけど。はぁ、仕事どうしよう。
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