玄米と水分
昨日、炊いてから3日目が過ぎようとしている玄米をいただいたとき新たな発見をしました。今回はそのレポートをお届けしようと思います。
えんじろうは保温しない
はい、みなさんご一緒に
「えんじろうは保温しない」失礼しました。
まあ、こんな具合にえんじろうは、いつも炊いたお米の炊飯器を保温ではなく停止させています。理由は簡単で、その方が遥かに美味しく頂けるからです。
仏様のまんま
仏様に挙げられているごはん、食べたことありますか?僕は実家にいた頃、朝あげたご飯を夜いただくことがありました。そしてそのときに非常に美味しいと感じていたのです。子供でも分かる、いや、子供だからこそ素直に感じられるこの美味しさ。その秘密に気がついたのは割と最近、数年前のことでした。
実はこの美味しさはおにぎりに感じる美味しさと共通しているのです。冷飯なのにおいしい、ではなく冷飯だから美味しいのです。
植え付けられた常識というのは、非常に人の感性をつまらないものにしてしまいます。いつでも温かいお米を食べられる事こそが幸せだ。だからこそ、保温機能が付いた炊飯器は素晴らしい。
確かえんじろうがちっちゃい頃、炊飯器と保温器が別にあったのを目にした覚えがあります。保温器があるというのは、ある意味贅沢だったのかもしれませんが、正直、これはイメージ戦略の餌食だったのではないかと思います。
温かいお米の末路
保温を続ければ続けるほどお米の美味しさは失われてゆく。朝炊いた米を夜食べようものなら、最早それはコメの味とは言いたくないと思うほどただの形だけのものになり下がってしまうと思うのです。
本当に1度騙されたと思って冷や飯を食べて欲しいなーと思いますよ。このあふれる旨味を知ってしまうと、保温したお米など食べたくないと思えてくると思います。
おいしさが長持ちして電気代も減る、最高ではないですか?
保温機能を使えば、明らかにパサパサになるまで乾燥し、そのうち噛む事すらできない程になります。特に外れたところに2,3粒くっついているようなお米は、面積の広い体表面全体から水分を蒸発させてしまうので、本当に抜け殻のように堅い物体に変わります。しかもかんでも砕けないからたちが悪い。
保温をしなければ
では保温をしなければ蒸発は起さないのか?そんなことはありません。
時間が経てば経つほど表面から乾燥はしてゆきます。しかし、その乾燥の範囲が表面にとどまるというところが全然違います。水分がどんどん抜けてゆくというよりも、表面が渇くだけというところが大きな違いなのです。
それはまるで表面が犠牲になることで中身を守ろうとしているかのように思えます。お米って元々は種ですからね。生き延びようとする構造の賜物なのではないでしょうか。
玄米の場合
白米はいわゆる殻の部分まで削ってしまった後のお米ですが、玄米は殻も含んでいます。まあ、その外側は開けられてますけど、それでも白米に比べると製品が箱に収まっている状態ということができます。
そしてようやくたどり着いた3日目の玄米の様子なのですが、やはり殻の部分はパサパサしてきます。しかし、噛むとその殻のなかから飛び出てくる白米の部分はほとんど無傷で、みずみずしい状態を保っているんです。これは本当にすごいなと思います。どちらかといえば白米で生かされている時間の方が長かったえんじろうにとってこの感覚は斬新というか、違和感にも思うほど不思議な感覚です。どう考えてもかたそうと思えるからの中身が、炊きたてと大差を感じないような柔らかさなのですから。
潰れる殻・はじける殻
殻が硬くなると言っても、その雰囲気も白米と玄米とでは違います。口当たりとしては、どちらも似たようなものなのですが、噛んだ時の反応が違うんです。白米の場合はそのまま押しつぶされてゆくように変形してゆく雰囲気なのに対し、玄米は恥けるように割れるんです。これってコーヒー豆を噛んだときにも同じ感覚です。コーヒー豆噛むなよってツッコミは無しにしておきましょう(笑)
ここからも殻(皮?)というものが、いかに中身を守ってくれる素晴らしい存在なのかということが思い知らされます。それごと体に取り込むということは、自分の殻に対しても有効的な材料になってくれるのではないでしょうか?お米を研ぐと手の皮膚が綺麗になるとかいう人がいますが、そういうのも何となく納得できてしまう気がしますよね。
まとめ
今回は炊いたあとのお米は保温をしない方が長く美味しく頂けるということ。それから、白米よりも玄米の方が殻の力が強いので中の水分がより抜けていないと言う発見についてご報告いたしました。
科学的な証明などではないので、疑いを感じた人は、自分の体で感じてみるか、科学的な実験をしてみてください。
自然に完成されたものというのは、やはりすごいなあと感じたひと時でした。うーんでも、流石に4日目は・・・。