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生誕150年 横山大観展@東京国立近代美術館(2018年4月~5月)

2018年5月の日記より:仕事が終わってから、国立近代美術館の横山大観展へ。わたしの身近では全く話題になっていなかったのだが、行ってみたら結構混雑していて驚く。一人で来ている男性が多かったのにもびっくり。美術鑑賞はどちらかというと泰西名画から始めたわたしには、日本画はちょっと遠い存在で、こんなにまとめて横山大観を見たのは初めて。人間とか動物とか、全然写実的でなく(少女漫画のように大きな瞳をした人物像、リアル感なし)、でも不思議な説得力をもって迫ってくる。初期の「迷児」という作品は、迷子の周りを孔子と老子と仏陀とキリストが取り囲んでいて、まるで「聖☆おにいさん」のようである。ナイアガラの滝と万里の長城を描いた金屏風とか、蔦の紅葉と鹿を描いた「秋色」(琳派の影響、とキャプションに書いてあったが、光琳とかとは結構違う、粗い感じ)、そして大作「夜桜」(昔切手の図柄で見た!)や「紅葉」などが印象的、そして第二会場の、重要文化財「生々流転」は行列して見る。40メートルにわたる、横長の巻物、展示初日に関東大震災に見舞われ、火事の危機もあった中、無事救出された、数奇な運命の大作。そんなサイドストーリーなくても、40メートルにわたり、季節や人生が自然の情景の中で展開され、最後は龍の昇天、そして渦巻く空気が圧巻。いいもの見せていただきました。しかし、行列は想定外で、閉館ぎりぎりまで鑑賞することに。楽しかったからいいけど。

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