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マティス 自由なフォルム(国立新美術館)

国立新美術館で開催中の「マティス 自由なフォルム」展、2024年2月14日~5月27日。4月18日に見に行ったのだが、その後ばたばたしていて、鑑賞記録をまとめるのが遅くなってしまった。
入場予約不要。逆にどの位混むか不安で平日の朝いちで行ってみたが、ゴールデンウィークが終わろうとしている本日時点でも日時指定不要になっているので、めちゃくちゃ混雑はしていないのかも。実際、見にくくていやな思いはしなかった。展示の前半は写真撮影不可、展示室折り返しの後半部分から撮影OK。

昨年4月~8月に、東京都美術館で「Henri Matisse: The Path to Color」展を開催していて(鑑賞記録はこちら)、今回の展覧会は、昨年のマティス展を思い起こさせる部分の多い、デジャヴ的な印象があった。
今回の目玉は切り紙絵の大作「花と果実」(4×8メートル)の日本初公開。それをはじめ、ほぼニース市マティス美術館の収蔵品だけで展覧会が構成されているのが特徴。少しだけ、ルーヴル、オルセー、ポンピドゥーセンター等の収蔵品も。撮影不可の前半部分に、モンテカルロ・バレエ団のバレエ・リュス「ナイチンゲールの歌」(何故か作曲者名が会場で明記されていなかったが、聴けば聴くほどストラヴィンスキー)(原作アンデルセン、主宰ディアギレフ)の舞台衣装と上演光景の映像があり面白かったが、長くて全部見られず。


「陶の習作」は初めて見たが、とても素敵だった。
全体を写真に撮るとのっぺりしてしまうが、彩釉テラコッタで作られた切り紙っぽいフォルムがつやつやしていてとてもきれい。
「花と果実」全体写真を撮りたげな人が多く、意外と近くに寄りにくい(笑)。
チラシにもなっている「ブルー:ヌード」
「波」


日本で初のマチス展が開催されたとき、マティスは来日していないが展覧会用の絵を描いたり、「別冊文藝春秋」の表紙を作成してくれたりした・
読売新聞社所蔵の「顔」(1951年)

最後のセクションが、ヴァンスのロザリオ大聖堂関連の展示で、これも、昨年のマティス展の際に沢山見たので、デジャヴ感ありありだった。ただ、前回はロザリオ大聖堂関連の展示は撮影不可セクションだったので、今回はうかうかといっぱい写真を撮ってしまった。
ちなみに、トップ画像は、ロザリオ大聖堂のステンドグラスのデザイン候補として紙を貼り合わせて構成された「蜜蜂」という作品だが、結果的に聖堂のステンドグラスには採用されず、幼稚園の遊戯室に使われた、というのは昨年の記録にも書いた。


上祭服のためのマケット。どれも素敵で写真撮りまくり。
一緒に身に着ける小者も。


ステンドグラス「生命の木」のための習作
告解室の扉デザイン。昨年はこの柄の手ぬぐいを買った…
ロザリオ大聖堂の模型。


再現された大聖堂の模型。人が映り込まないように撮るのが大変。
祭壇部分は立入禁止。
ステンドグラス拡大。

絵画、彫刻等、若い時のものからそれなりに出展されていたが、「自由なフォルム」というサブタイトルがついていたこともあり、晩年の切り紙をベースとしたモチーフ作品の印象が強かった。
アトリエにあった家具と、それが実際に描きこまれた作品、インドのムシャラビエ(出窓模様の刺繍でびっしり埋め尽くされた大きな布)もタペストリーのように展示され、それが描かれた絵などもあり、そういう展示品は目新しく面白かった。
アンリ・マティスの画業の全貌、というイメージは薄かったが、マティスの色々な顔を垣間見た印象の展覧会だった。

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