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立ち去りたかった地元が安寧の地へ 帰省で感じた色々

9月某日。
私は田舎に帰省した。
今年はお盆に帰らなかったので、ちょっと久々の帰省。
満席の新幹線。みんな寝ている中で気持ちを忘れぬようnoteをしたためる。

東京はまだ蒸し暑い日が続くけど、私の地元には秋が来ていた。
真夏は東京と変わらない気温になるから、いくら東北とはいえ避暑にもならんな〜と思っていたが、秋の到来の早さに、やっぱりここは東北だ(?)と思い直すのである。

私の会社は決まった夏休みがないので、わざわざ電車の混むお盆に帰らなくてもいいかもな。でも友達にも会いたいな。だからまた次の夏も「いつ帰ろうか」と、またおんなじことで悩むんだろうなぁ。

色々特定されるご時世なので控えめに。
帰省の時いつも買ってる美味しいやつ!おすすめ!


🪽余談 季節の感じ方

上京してから、東京で季節を感じる=イベントだった。(イルミネーションが始まれば冬を感じ、花火大会が始まれば夏を感じるそれ。)
地元に帰っていてぼんやり気づいたが、私は田んぼで季節を感じていたらしい。
田に水が張ると春を感じ、青々と稲が育つのを見て夏を過ごし、稲穂を見て秋を迎える。そして田んぼに霜が降り始めたら、冬の到来である。

そう考えるとコンクリートジャングル東京では、ちょっと季節が遠い。

🪽帰省してちょっと考えた、感じた。

18歳まで地元で過ごし、以降は一人暮らし。
故に帰省はn回目。

自分のことだけど、不思議で仕方がない。

私は一人暮らしがしたくてしたくてたまらなくて、こんな田舎出たくて出たくて家を出たのに、しょっちゅう帰ってる。
大学時代は夏休み(2.5か月ほど)の間、1か月くらいは実家に居た。1か月本気でバイトをしていたら、海外旅行にだって行けただろうに。
※大学時代は色々あってちょっとだけ鬱っぽくなっていたので、そうは言っても上手くいかなかったとは思うけど。

社会人初期の帰省は、東京土産を持って顔でも見せてやるよ!くらいの気持ちだったけど、今は完全に心の安息時間になっている。ステージの途中にある回復の泉だ。HPもMPもみるみる回復する。

🪽東京の私と地元の私

東京が嫌いな訳ではない。今は地元に戻るつもりもないし、なんだかんだ東京での暮らしを楽しんでいる。

ただ帰省をすると本当に心を、頭を、空っぽにできている。ほんっとに何も考えずに買い物したり、歩いたり。無心で広ーいスーパーでのろのろカートを押している。
地元にいる自分は本当に穏やかスローである。(これがスローライフってやつ⁉︎)
東京の私と地元の私は、まるで性格が違う。
私は地元にいる私が好き。

高校生の頃の私は、何にもない地元が嫌だった。(実際そんなことはないんだけど、気づくのにはその10年後である。)
アイドル(推し)がライブをすることもないし、美術の展覧会も大抵来ない。空港はあるけど国際線は稀で高いし、クリスピードーナツみたいな流行りの店も、某有名ファミレスチェーンもない。
夕方のニュースはローカルニュースに切り替わるから、ソラジローも本当にいるのか分からなかった。

バラエティ番組で紹介される美味しそうなお店や最新スイーツに憧れた。電車で東京ドームに行ける人たちに憧れた。制服でディズニーに行くこと、渋谷でプリクラを撮ることに憧れた。
高校時代の私は東京の全てに憧れていた。そして誰がこんな田舎に住むか!!と毎日地元に呆れていた。

逆に今は渋谷の人の多さが本当に苦手。笑 
若さがゆえの盲目でした。

失敬。話がとんでもなく逸れてしまった!
要はそれほど地元には何にもないと思っていた。
だからこそ、まさかこんな街が心の休息になるなんて。
思ってもみなかった。

歳を取り、環境が変われば考え方も変わっていく。それは常であると思うけど、帰省を重ねる度思う。
単純に、何もしなくてもご飯が出て、車という個室で快適に移動できる実家やその環境が好きなのかなと思っていたけど、そういう単純なことではなく、もっと根本に効いているんだよな。

シンプルに電車やバスに乗ることがないから、時間を気にしない。人も少ないから自然と人との距離が保たれ、非常に快適である。隣の人の肘や鞄が小脇に刺さることも絶対ない。


山の奥に日が沈み、やうやう白くなりゆく山際。

夜はちゃんと真っ暗になって、ちゃんと静寂が訪れる。
星が見える。
それだけで嬉しくなるようになった。

最近、上野駅から乗ることを覚えた。
特に新幹線ホームは、東京駅の50分の1くらいしか
人がいない気がする。笑


上野駅に着いた私は数時間前の4倍くらいの速さで歩いてる。もう8人は追い越した。

10分後のバスには乗りたい。間に合うだろうか。バスに乗る時間は長くなりそうだから、絶対に座りたい。1秒でも早くバス停に行きたい。
東京に戻った瞬間に数字に囲まれてるわ。

あぁ忙しい!

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