
二つの会議から思ったこと「見取り・子ども理解」&「校内研修」#166
今日は、朝6:00からと7:00から2つのミーティングでした。それぞれ別のプロジェクトですが、たまたま連続になり、両方出席できてよかったです。朝早くから仲間たちと話し合うのは、脳が活性化されてとても楽しいです。話し合いを終えて、考えたことをまとめておきます。
1.「見取り・子ども理解」
①評価=査定
未だに「評価=査定」だと思っている先生が多く、学校のシステムもその考えをもとに考えられていることがとても大きな問題であると思います。教師が基準を勝手に作り、一方的に「判断する」ような評価です。学期の最後に、その結果を通信簿としてもらいます。通信簿は渡したあとが大事なはずなのに渡して終わりになってしまっていること。このシステムは、教師からも、子どもから元気を奪っています。このことに気づいていない先生と、気づいてはいるけどどうしたらいいか分からず続けている先生が多いと思います。私もその一人です。
② 学びを最大化する評価
評価の目的は、学びの最大化であり、成長のためにあることは間違いないです。
総括的評価よりも形成的評価を大切にすること
学んだあとにテストで評価するのではなく、学んでいる途中の子どもに質問することにより、子どもの学びを見取っていくこと
完成した作品や成果物を評価するのではなく、作りかけの状態で評価をすること
評価基準は教師が一方的に作るのではなく、子どもと共創していくこと
見取りは大事なことなのに、言語化できていない。
見取り・子ども理解=形成的評価、子どもも教師でも成長する評価
子どもができるようになりたい、目標を達成するために評価がある
教師にとっては、授業改善のために評価がある。
などに、私は挑戦していきたいと思っています。
③「評価の捉え方の違い」を乗り越えるには?
評価の捉え方の違い。これを乗り越えるにはどうしたらよいのか。まずは、発信です。多くの先生方は毎日忙しく、時間がありません。精神的余裕もありません。新しいことを学んでいく余裕がないです。日々の業務に追われて、毎日「こなす」のが精いっぱいです。そんな先生方に、情報提供します。発信しても、忙しい先生にとって、全員が受け取ってくれることは難しいです。しかし、一部の先生は、テーマによってはヒットすることがあります。私の発信は、今年度111号までいっています。
あとは、雑談です。職員室で話題にします。学年の先生と会話をしながらも、他の先生方が評価について話しているとさりげなく乱入します。こういう雑談をする時間はなかなかないですが、とても大事だと思います。
評価について話す会や、年度末反省で正攻法もあります。こういうときのために自分の発言力を高めておくことが大事です。私はこの方法でちょっと変化が起こせそうな状況なので、引き続きがんばります。
④すべての元凶「通信簿」
「通知票をなくすこと」は、かなり難しいです。学校ごとに考えてよい、校長の裁量と言われてはいますがが、実は市内全体で動いていることが多いと思います。まずは、個人でできることとして、「形成的評価に重心をおくこと」「通信簿の価値を自分の中で下げること」などができそうです。
2.「校内研修」
①うまくいっていない校内研
ミーティングでほとんどすべての先生が校内研があまりうまくいっていないと悩みを抱えていました。
形式的で負担感が多く、成長感がない校内研
お客さん(会に参加しているだけ)が生まれる
先生方の熱量の違い
やる側と受ける側のずれ
②教師にとっての校内研=子どもにとっての授業
校内研と授業は「入れ子構造」である。なんなら、すべてのことが入れ子です。
校内研でお客さんになる先生=授業でお客さんになる子どもということです。この「入れ子構造」を教師自身で認識しておくことが大事だと思います。こう考えると、校内研にやる気を出せない先生がいることは結構当たり前です。クラスにも、色々な理由で勉強にやる気を出せない子がいるのと同じ。そういった子どもにやっている手だてを、教師にも打っていく必要があるわけです。
また、学級経営で子ども同士の関係づくりが大事なように、職員室の同僚性を高めていくことが大事なわけです。全ての土台になる。
③「校内研」や「職員研修」で大事なこと
「校内研究」や「職員研修」で大事なことは「選択」と「継続したサポート」であるという話を聞きました。私もとても共感しました。
選択
まずは、すでにテーマや取り組むことが決まっている段階で既にお客さんが生まれます。個人個人の働き方やその時の興味が違うのですから、一緒に考えていく、そして、選べるようにすることが大事かなと思います。
継続したサポート
研究授業や職員研修は、一回だけ、イベント的に行われます。それではほとんど意味がないということです。教師の力量を高めるのには時間がかかるので、一回イベント的にやってもそんなに変われない。一回の研修、一回の研究授業で変われるというのは錯覚である。継続してサポートをもらえないと人は変われないですよね。校内研究も、一年間継続して研究し続けられるように、サポートし合えるような形を取り入れていきたいと思います。
3.両方の会議に共通していたこと
①入れ子構造
職員室と教室
研究・会議と授業
人事評価と通信簿
はすべて入れ子構造である。この感覚をもつだけで、随分違う。
②うまくいっていないけど、惰性で続けている
評価や校内研究、通信簿や指導案は、うまくいっていないけど惰性で続けている。クリティカルに考えていないからです。ここでのクリティカルは批判的ではありません。「大切なものを選ぶ力」と「大切でないものを排除する力」のことです。ちゃんと考えないといけません。
以上、エンチャントでした!