ブッダの教えとは? わかりやすく「まとめ」てみました。
ブッダの教えとは?「輪廻からの解脱」
ブッダの教えをわかりやすく言うと、繰り返し輪廻(りんね)して、今この世界に再生して生きている、今の「苦」の世界から「解脱・げだつ」する教えのことです。
輪廻(りんね)とは、我々生きものである衆生(しゅじょう)が煩悩(ぼんのう)と業(ごう)によって三界(さんがい)の迷いの世界を生まれてきては死んでいくのを繰り返すことです。
車の「輪」が「廻」っているのに例えられ、「輪廻」(りんね)と表現されています。その輪廻する世界から解脱する方法がブッダの教えです。
ブッダの教えをわかりやすく言うと「再生しない」教え!
ブッダの教えを視点を変えてわかりやすく言うと、
今生きている「苦」の世界に、二度と生まれてこないようにする方法です。
ブッダが成道して発した言葉が、「再生はなくなった」です。
輪廻して苦しんでいる自分をありのままに見て、
その「苦」の原因と滅し方をありのままに、
如実知見(にょじつちけん)して
煩悩が無くなれば、
「輪廻から解脱し、再生はなくなる」
と成道しました。
その成道したときの、
知見で得た真理の内容がブッダの教えです。
その真理を生涯かけて伝えた人物がブッダなのです。
では、次にブッダが、知見した内容を見てみましょう。
知見(ちけん)を得て、成道した内容
原始仏典にはブッダが成道したときの内容が詳しく書かれたお経があります。
中部教典 第36経 マハーサッチャカ経
「身体の修行と心の修業」と題されたお経で、苦行を放棄して、樹の下で四禅(しぜん)の瞑想をして、
四諦(したい)を知見して、煩悩をなくして、漏尽智(ろじんち)で成道したエピソードがくわしく書かれています。
《色界の四禅を修得して成道するエピソードです》
「夜の初更(しょこう)において、
過去の生存を想い起こす智慧の「宿住智」(しゅくじゅうち)の神通力で、
前世の自分を思い起こして過ごしました。」
「夜の中更(ちゅうこう)において、
そして、死んでから生まれかわって再生することをしる「死生智」(しせいち=天眼智・てんげんち)の神通力で、
からだ・ことば・こころの悪い行いは、死んでから地獄に再生することを見ました。
また、からだ・ことば・こころの善い行いをする者は、死んでから天の世界に再生することを見ました。」
「夜の最後の更で、
『これは苦しみである・これは苦しみの生起である・これは苦しみの滅である・これは苦しみの滅する道であると四諦(したい)を如実(にょじつ)にしりました。』
そこから、こころから煩悩が漏れて出てくるのを消滅させる智慧の「漏尽智」(ろじんち)の境地で過ごしました。」
無明が滅びて明知が生じ、光明が生じました。
わたしには、日常の生活で生じた喜びや楽しみの「安楽」はこころに占領してとどまらないのです。
「生老病死」をもたらす煩悩が捨てられていない者は、迷妄で過ごすことになりますが、
「生老病死」をもたらす煩悩が捨てられている者は、迷妄が無く将来に再生しません。
知見が得られる修行方法のお経
原始仏典にはたくさんのブッダの教えが書かれています。その中でも修行に関して詳しく書かれているお経を紹介します。
詳しくは図解やほぐし読みがあるサイトもご覧ください。