春の栗きんとん「里長閑」に表現した私の思い描く故郷の風景
恵那の自然薯を水戸屋というレストランの社長がオリジナルで作り上げ、冬の生産物として確立してきました。
この自然薯の栽培法を恵那川上屋の農業法人 恵那栗で習い、生産を始めて2年になります。
『くちどけが良く、粘りも強い、そして白く美しい色』
この自然薯を春の栗きんとんに使えないかと考えを巡らせ、“練り切り”という和菓子の素材に活用することにしました。
通常“練り切り”は求肥で作るのが一般的ですが、くちどけの良い自然薯を使うことで、栗と相性の良い「春の栗きんとん 里長閑」が出来上がりました。
「里長閑」のデザインは当初シデコブシをイメージしたものでしたが3年前から春の移り変わりをデザインした現在の姿に変更しました。
梅が咲き、シデコブシが咲き、そして桜につながっていく山の風景を表現しています。
おばあちゃんの家の縁側に座り、四季を通じて山の景色の移ろいを眺める姿が、私の思い描く故郷の風景です。
このお菓子を食べることで、皆さんの心の中にある思い出や、故郷の景色を思い浮かべていただけたら大変光栄です。