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大河ドラマ「光る君へ」感想 (35)


 今週も職場では好評の大河ドラマ感想コーナーを流用!
(不義の子・賢子の件からこちら、やっぱりモチベーションがダダ下がりなんですよね……( ;∀;))

 ちなみに職場の展示はこんなかんじ。

 うちの職場、つくづくフトコロが深い!!


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*やってまいりました、吉野山は金峯山寺!

 道長はじめ、頼通や俊賢らが白装束を汚しながら必死で登っている様子が描かれました。
 この白い装束、“浄衣じょうえ”というやつですかね。
 道長も前週で言ってましたが、御嶽詣にはそれまでの心身の準備として精進潔斎期間があります。酒色を絶ち、俗世の垢を落として禊をするわけですね。
 で、万全の状態になった時に着るのがこの浄衣。
 本来なら、道中は“布衣ほい”という下級の人々が着るような簡素な装束を着て進み、いざ寺社へ詣る! という段階で禊のうえで着替えるもののようです。
(このあたりは道長の御嶽詣のことよりも、隆家や定家の熊野詣のことを調べていて知った情報)

 それにしても吉野、私も何度か行きましたが、現在でもかなりの山道……あの時代、あの装束で大荷物かついでの行程はさぞかし大変だったろうと思います。道もまったく舗装されてないわけですしね。
(あのハデハデ豪華装束で登った宣孝さまはやっぱりパネェな!)

 ドラマでは伊周の配下の者が「20人程度」……とか言っていたけど、実際には20人ほどの参拝者+それぞれの従者などがいて100人以上の集団になっていたそう。

 そして伊周……暗殺をたくらんでいた、というウワサは当時にもあったらしいけど、ドラマの伊周は熱心に自分も登山していてめちゃくちゃビックリした (^^;(そんなことより真面目に働け、伊周!)
 隆家は兄の凶行を止めに入ってこれまでのことを語り合う。
(標高ン百メートルの兄弟ゲンカ⁉ どちらにしろ、あんなところまで二人して、ほんっとに大変だね……)


*いっぽう内裏では今日も“スナックまひろ”開店。
 今上帝が一介の女房の部屋を訪れるというファンタジーすぎる現象はさておき()帝も中宮も、すっかりまひろに心を許しているようです。源氏物語パワーですかね!(適当)

 個人的には、「人の親心とは~」とか語っていたまひろさん、そういう自分は賢子ちゃんのことちゃんと覚えているのか、心配になりましたよね (^^;
 ともあれ、まひろバックアップのおかげか、彰子は「お慕いしております!」と涙の大告白。
 帝がついに、中宮のもとにお渡りに……!
(どうでもいいけど、その夜に祝杯を上げる……もとい、万感の思いで並んで月を見上げる描写は正妻・倫子の役目では)
(ほらほら~、女房に見られちゃったじゃ~ん、また昼ドラなんですか???)

*が!
 今回、もっと問題なのが、まひろと道長の不義密通談義!!
 源氏物語・若紫帖を読んだ道長が光源氏と藤壺の密通についてたずねると、

「我が身に起こったことも物語にしてしまえば霧のかなた」

(えっっ、道長にそれとなく賢子はあなたの子よ、と伝えたの??? まひろ何のつもりなの??? もはやワカラン通り越してコワイ(>_<))



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~ 今週の小ネタ ~
*惟規……紫式部の弟・惟規ですが、彼の逸話は『今昔物語集』に載っている。職務で大斎院のもとへ出入りするうちにそちらの女房・中将の君と仲良くなってたんですね。

*和泉式部……久々に登場の和泉式部。恋人を喪った悲しみを文字に書き記すことを提案され、その目に光が宿りました。
 蜻蛉日記、枕草子、源氏物語、和泉式部日記、と、王朝女流文学が連綿と繋がっていく、演出なんですね。
 まひろ無双……という言葉をSNSでお見かけするんですけどね、いくら主人公でもなんでもかんでもまひろのお手柄なの、ほんとにね……(溜息)

*今回のトプ画は吉野山、世界遺産の金峯山寺……ではなく、吉野水分神社です。
 子守明神が祀られており、道長もこちらに参詣したのだとか。



 さて次回、中宮ついに懐妊!
 そして古典の日の元ネタ、あの事件が起こりそうです!!!


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