見出し画像

今こそ、高卒認定試験の活用を(主張編②)

ご覧いただきありがとうございます。
今回の内容は、前回と前々回のこちらの記事↓を踏まえてご覧いただけますと、幸いです。

こちらはまず高卒認定試験とは?に触れています

で、こちらはなぜ「今こそ高認試験なのか?」の前半です。

前回同様、主張編なので、多少暴論や強い表現もあります。
そちらをご理解いただいたうえで、ぜひご覧ください。



高卒認定試験の可能性

高卒認定試験で高卒と同等の資格を取る
というのを実行していく際に、やはり不安は少しでも解消しておきたいですよね。少しでもそれに繋がれば…という想いで下記内容をご覧ください。

①「高校卒業と同等以上の学力を持つ」とされているのだから自信を持つ
まずこれが一番大事です。
高卒認定を持っていることで、大学や専門学校などの受験資格を得ることができます。
「高校通わずに、試験だけ受けてるんだよね…?」
こんなことをいう人もいるかもしれませんが(実際にいたらしいですが…)、正直「だから何?」と毅然とした態度でいてください
国・文部科学省が定めている制度をしっかりと理解・運用したうえでの、次のステップを踏み出すことに何の負い目もありません。

②”学歴”と”資格”だと何が違うの?
ただし間違ってはいけないのは、高等学校の卒業ではないということで、いわゆる履歴書上での表記などは少し異なります(厳密には…ですが)

高校の卒業は「学歴」ですので学歴として記載するのは当然なのですが、
高卒認定については「資格」となります。そのため、資格欄に記入することを個人的にはオススメをしますが、国・文部科学省が認めている”高校卒業と同等以上の”学力”を保有する”ことを証明するものなので、”学”歴としても差支えはないです。※( )書きで記載するような事例もあります。
(正直、大事なのは記入の仕方ではなく、なぜ高卒認定を選んだのか?などを明確に回答できるということのほうが優先事項ですね)

履歴書上での表記ということで…私が考える履歴書の本旨は
「自身の足跡を記載し、相手に知ってもらうこと」ですので、そうした意味では相手に伝わるよう、記載することを心掛け、もしその内容に関しての質問があれば、丁寧に回答できるということができていれば良いですね。

大事なのは、
自身の歩んできている道のりや実践してきたことを、
自身の言葉で正しく言語化するために、その違いを認識しておく

というマインドセットを持つことです。

③空いた時間を生かすも、殺すも、”本人次第”
早い段階で全合できた人は、いわゆる高校学業面での学習過程をすべてクリアしたということと同じになります。

先述しましたが、高卒認定を高1学齢や高2学齢、あるいは高3学齢の8月試験で全合になる人は、珍しいわけではありません。
高3学齢の8月の場合は、そこから次の進学に向けて…という準備期間に充てることも行えますが、高1・高2学齢の場合はいわゆる「空いた時間」が出てきます。

この「空いた時間」をどのように過ごすか。
ここが高校生学齢で高卒認定試験を活用する場合の、一番の核でしょう。

働きながら・在学しながらの場合は、同時進行で別のことへの取り組みがありますが、
専念している場合は、別の時間を何に使うのか?どこで過ごすのか?など、ここがポイントになるでしょうね。

高卒認定試験は、”個の戦い”になる傾向がとても強いので、いかに自分自身と向き合えるかが、現状では重要になるでしょう。
※学習効果の観点からしても、ともに戦える”仲間”の存在はとても大きいと思いますが、ここをどう環境整備するかは私自身の課題にします。

④リスキリング・リカレントとしても活用
私が高卒認定試験の予備校講師兼担任として働いていた時、私よりも年上のママさんや社会人の方も何名もいらっしゃいました。
「子育てがひと段落したので、自分でやりたいことを見つけたい」
「今の職場で資格が必要になり、そのために専門学校にいきたい」
「高校に行けなかったから、もう一度改めて勉強をしなおしたい」

正直、バイタリティや想いの強さに頭が下がりました。
仕事をしながら…、アルバイトをしながら…、家事をしながら…、
ただそこに達成したい目的・目標があるからこそ、そこに向けての取り組みに対して本気度が違うのでしょうね。


高卒認定試験をどう対策していくか

①中学校卒業直後の8月試験で、7/8科目合格した子は?
ここは少し事例を紹介します。Aさんは、公立中学校を卒業しましたが、在学時の中3GW明けごろから登校ができない状態になっていました。

体調不良による欠席(1週間程度)+GW
→ 3週間近く会えていない同級生との温度差や疎外感を感じ始める
→ 登校に対して気持ちが後ろ向きに

という流れでした。

学習自体は家庭学習をする習慣もあったのですが、どうしても苦手だったのが数学と英語(いわゆる理系科目は得意ではない)。
そこで4月から通いだしたAさんは戦略・戦術を練りながら、まずは数学の合格を目指すことを意識して、学習に取り組み始めました。

大事なポイントは
1)あくまで合格を狙うこと。100点を取りにいくのではない。
2)全体的なレベルの底上げのための読解力・設問に対する解き方を学ぶこと

…ここは正直、予備校的な指導にはなりますが、
(合格のため以外の)余分な学習はしない
というのが、方向性です。
つまり、
得意は伸ばし、その他の科目に応用させられるまで。
苦手は補い、最低限の知識・スキルを身につけるまで。

とはっきりと方針を決めてしまうことです。

得意は、その人の強みや武器になることはあっても、
苦手は、その人の強みや武器になることはほぼあり得ません。

ただ高卒認定試験では8~9科目の全部の合格が必要なので、苦手にも立ち向かわなければなりません。だからこそ
「合格」できる「最低限」レベル
で、と方針を固める必要があるのです。

少し極端な表現をしますが、高卒認定試験の科目合格の点数は
40点(100点満点中)とされています。
マーク式の試験問題なので、ズレ・塗りミスなども考えて
50点以上を取れる状態であれば、科目合格は見えてきます
「最低限のレベル」を目指すには、どうすればよいか少しずつ見えてきますよね?

各科目対策は、また別のnoteで記していきたいと思いますが、
目標到達に向けての戦略・戦術を決める
ということを励行すれば、全合を目指していくことは十分に可能であるということです。

②学力の定着度をはかるコンパスとしての問題の質
③過去問の充実

なぜ上述のような戦術・戦略を練ることが可能なのかは、
②③があるからです。
高卒認定試験に関しては、文部科学省管轄で、高等学校の学習指導要領に基づいて試験範囲・問題の作成がされています。

雑な言い方ですが、
国が作る問題ですから、何かあれば、すぐに苦情・文句がいきます。
突飛な問題や、年度に応じて難易度を急変したりというのは、
とても難しいもの
です。

※とはいえ、センター試験(現:大学入学共通テスト)では
たまに受験生を混乱させるようなものも出てきましたね。
よく受験界隈では「スピンスピンスピン」とかが言われてた気がします。

文部科学省のホームページで数年分の過去問が掲載されていますので、
そちらを見てもらうことでイメージができます。

だいたい6年分(12回)あるので、十分な過去問題量ですね。
問題傾向をみて、戦略・戦術を練って、対策を始める
結局、
魔法のような方法があるのではなく、いたってシンプルな方法が
一番の近道になるのですよね。

こうした道を歩み始めようとするときに、障害になるのが
風評・噂、そしてアドバイスと言われるもの
です。

色々な意図で、こうした文言は言われます。
・高卒認定試験は難しい
・自分一人で学習を進めるには、量が多い
・試験が受かるかどうかわからないから、学校に行くほうがいい

デメリット面だけを見れば、その通りということも一部ある
かもしれませんが、これらはあなたにとって本当なのでしょうか?

もしかしたら一番の対策になるのは、

周囲の言葉を、納得のいく解釈ができるようになること

かもしれませんね。


高卒認定試験は、一つの選択肢

最後の最後に、極端な表現で締めたいと思います。

高卒認定試験は、

試験をクリアすることで、素早く大学・専門学校などへの進学のためのチケットを手に入れ、自分のやりたいことのできる自由な時間を作り出せる制度

とも言えます。また

学校に通学することに目的意識を見出せない、行きたくてもいけない生徒に試験クリアという別の道で、高卒資格を獲得できる救済措置の制度

でもあります。暴論ですが、
高校に通わなくても、高認を取れれば、大学・専門学校には進学できます。
履歴書上は、大学・専門学校…に行けば、
最終学歴「〇〇大学 卒業」となり、全日制・定時制・通信制高校を卒業した生徒たちと何ら変わりはありません。

極論の投げかけです。
「全日制・定時制・通信制高校に通学して卒業する意味は何ですか?」

高校は行かなくても、資格さえ取れれば、大学に行けますよね?
専門学校にも行くことができるし、就職することも可能ですよね?

この投げかけに、指導者は真剣に向き合い、
その想いや考えを、自分の言葉で答えられるようになる努力

を続けていかなければならないのです。

そしてこちらを読んでいただいている方も
ふと立ち止まって考えてみてほしいのです。
暗黙の了解になっているものに対して、なぜ?と問い直すこと。
本当にそうだっけ?と考え直してみること。
とても大事な力になっていきます。


高校を卒業することはゴールではありません。

高校卒業は人生における一つのチェックポイントです。
で、
高卒認定試験は、別のチェックポイントでルートが異なるだけです。
本当に大事にしたいのは
チェックポイントに至るまでに
どのような経験や知識を得て、その道のりを歩めたか

という「プロセス」なのです。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。
 ”スキ”は、気分の高揚に
 ”コメント”は、創作意欲の向上に
ぜひよろしくお願いします!

【今後の展開】
𝕏(旧twitter)では、日々の雑感を短めに
instagramでは、お役立ち内容の発信を(あくまで予定笑)

いいなと思ったら応援しよう!

enya(えんや)| 共育者
よろしければ応援お願いします!いただいたチップでもっともっと皆さんの心に響く作品作りに使わせていただきます! 目指すは「Co-learning Place(コラプレ)」作り。よろしくお願いします!

この記事が参加している募集