#EMONism 42
おやすみ。、世界。。
見上げればそこには無数の運命が繋がり合っている。恐らくはそこで命を落としたモノもあれば、救われたモノもあるだろう。手繰り寄せた先に愛を誓うモノもあれば、ズタズタに引き裂かれ帰り道を辿る糸すら失ったモノもあるだろう。だけれどそんなことは何の関係もなく、蜘蛛の巣にがんじがらめに繋がれた枝葉の隙間から射し込む光は、今ここで見上げている私を陰影のグラデイションをもってユラユラと照らし出す。光は時折、風のいたずらによって直視出来ない程のまばゆさを放つが、その風は、幼子を撫でる母親のように私の頬を、髪を撫でていく。____残酷な楽園を見つけることはとても容易いのだ。
光と影が揺れている。それは刹那、とても幸せな揺らぎであり感触だ。
そうだ。だからこそ泣いてしまうのだろう、どうしようもなく。