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ミャンマーの老人ホームは寄付で成り立っている。愛と奉仕の精神を学ぶ。《ミャンマーにはこんな施設が!東南アジア社会科見学》

日本の高齢者社会の深刻さ

少子高齢化社会の日本人からすると他国の高齢者施設や老人ホームがどうなってるか気になりますよね?いや...気にならないけどと考えもしないかもしれませんが、どこの国にも高齢者はいます。

日本では1950年(昭和25年)高齢者の総人口に占める割合は少なく、高齢者1人を約12人で支える計算でした。

それが2015年(平成27年)には、高齢者1人を約2.3人で支えるまでに負担が増え、さらに2065年には、高齢者1人を1.3人で支える時代が到来するだろうと予測されています。

これから生まれてくる日本の子供たちは大きな負担を背負う運命なのです。

日本はこの問題に取り組んでいかなければならず、少子高齢化社会に備え、介護保険を充実させたり、高齢者施設が増えたりと、高齢者が住みやすい環境を整えようとしています。

ただ、いろんな問題もつきものですね。


日本の代表的な高齢者問題

高齢者問題の代表的な5つをあげると、こんな問題があるといいます。

1. 介護難民
2. 老老介護・認認介護
3. 高齢者の虐待問題
4. 高齢者の一人暮らし
5. 成年後見人トラブル

介護施設に入れない高齢者が増えたり、老人が老人を介護するという大変な図式。また施設での虐待問題。高齢者の一人暮らしの孤独。また、財産の問題も多くあるといいます。

大変な高齢者問題ですが、ミャンマーでは高齢者はどのような状況に置かれているのか、実際に高齢者施設に潜入し社会科見学してきました。


ミャンマーにも高齢者施設はある

ミャンマーは数は多くないですが高齢者施設があります。なぜ数が多くないかというと高齢者が圧倒的に少ない人口比率になっているからです。

(ヤンゴンにある有名な高齢者施設)

ここはとても立派な施設です。ヤンゴンの一等地にある施設です。早速中に案内してもらいましょう。

中にはいるとすぐに食堂があり、ミャンマーの高齢者達が規律よくならんで食事をとっています。


この施設は入所するのに結構条件が厳しく、誰でも入れるというわけではありません。まず寝たきりの老人は入所できないのです。ひとりでご飯が食べられることが条件になっていました。


施設の運営は寄付で成り立っている

この施設の一番の特徴は施設に入る高齢者は費用がかかりません。すべて寄付で成り立っているのです。
ここがミャンマーのすごいところですね。

まだ国の中の高齢者が少ないというのもありますが、それにしても無料で入所できて、こんなに立派な施設が運営できているのだから寄付もかなり受けていると思われます。

(ここは入所者の共同部屋)

(かなり広くてゆったりとしています)

現在のミャンマーは高齢者比率が低いので高齢者達は施設に入っても快適に過ごせてますし、ほとんどの高齢者は家族と一緒に自宅にて過ごしています。

高齢者の面倒を見る人達が多いということと、高齢者をとても大切にしている国民性なので、しっかりと面倒を家族親戚が見ているのです。

施設に入っている高齢者は少し裕福な家庭だったり、家族が海外に住んでいたりする事が多いようです。


寄付以外にも運営を支えるものが

この施設には寄付以外に施設運営を支える柱がありました。それが何かというと、アートや民芸品の販売です。

(アートや民芸品の販売店)

施設内にアートや民芸品の販売店が併設されており、ろうそくや布などのきれいな民芸品が展示販売されていました。

観光客や来客が施設を見学できるようにしており、来客に対して寄付を募る以外に民芸品などをお土産として購入してもらうことにより施設運営の足しにしていたのです。

(カラフルな布)

(コースターやティッシュボックス)

少しおしゃれで魅力的。お土産にしたら喜ばれそうなデザインの商品を置くことによって、お金だけの寄付をあまりしない人たちも商品を買うことによって寄付しやすい仕組みになっていたのです。

(アートも売っている)

寄付だけで施設運営を成り立たせるのは日本ではちょっと考えられないですが、寄付大国のミャンマーならではの仕組みだと感じました。


ミャンマーも必ず高齢化社会がくる

これからミャンマー何十年後には高齢化社会になるときが必ずやってきます。その時にはもっと経済も今よりよくなっているかと思いますが、高齢者が増えた未来に寄付だけでやっていくことは難しいと思います。

しかし、寄付に非常に慣れ親しみ、経済的に豊かになるとまたそれを寄付という形で還元していく文化があるので、できる限りこの仕組みが残り続けてほしいなと思ったのでした。

(高齢者施設から見上げた空)


先に日本が経験していく高齢化社会をミャンマーはどのように乗り切っていくか。先人の知恵と、寄付という素晴らしい文化によってミャンマー特有の形で高齢化社会に適応できれば最高ですね。

他の施設も見に行きましたが、それはまたの機会にご案内できればと思います。


今日も読んでいただきありがとうございました。
東南アジアより、えむさんでした。
また明日お会いしましょう: ) 

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