子供のときの体験は尾を引く

人間関係というものにとてつもなく苦手意識がある。理由は理解しているつもりだ。親子関係に根ざすもの、そして子供の頃の友人関係の失敗体験だ。

親子関係は母との関係が大きい。私自身は一人っ子なので、兄弟姉妹で比較されることはなかったわけだが、常に他の誰かの素晴らしさを口にしていた母だった。悪気はない。何十年も親子をしていると、悪気がなく言っていたとことはよくわかる。しかし、いつも誰かと自分を比較し、自分はまだまだだと考え、上に上に、一番になりたいと考える癖が染み付いてしまった。

もう一つはうまく友達が作れなかったこと。もしかしたら、比べてしまう癖が影響していたのかもしれないが、それがいじめられた理由かどうかはわからない。とにかく、小学校、中学校、高校といじめも含め、なんだかうまく友達づきあいができなかった。だから、今仲良くしていても、いつかそっぽむかれてしまうのではないかと恐れ、結局傷ついてしまうのではないかと慄く。それなら、1人でいた方がいいと言い聞かせる。

今も苦手意識がある。というと、今の私を知る人は驚くだろう。苦手で恐れを感じているから、一生懸命それを隠そうとがんばっている。傷つきたくないし、傷つけたくないと思いながら接しているから、とても疲れる。そして誰かの一言が頭のどこかに引っかかり、ずっと気にしてしまう。笑顔の下に隠れたものは見えないものだ。そして私も他人の表情の下にある感情を感じ取っていないのかも。

子供のときの体験に呪われているみたいだ。人生後半戦、なのに一回戦表のエラーを今も引きずっている。逆転ホームランはなくてもいいから、気持ちよく試合終了にもっていきたいものだ。

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