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いつでも味方。
何度目かの目覚ましの後、子どもを起こすが起きてこない。
テーブルの上では、熱々だったはずのホットサンドのチーズが断面から流れ出し冷えて固まっていた。
小さくため息が出る。
学校、塾、部活の両立。
友達との関係。
学校に行きたくない日もあるだろう。
眠くて起きれない日もあるだろう。
家を出る直前、もう一度だけ声をかけて出る。
子どもが生まれた時。
とにかく健康で元気でいてくれたら、それだけでいいと思った。
でも、いつの間にか欲張りになっている。
友達とは仲良く楽しく過ごしてほしい。
スポーツを始めれば、試合に出て活躍してほしい。
勉強なら、成績はいいほうがいい。
受験なら、真ん中より上の高校に行ってほしい。
あなたならもっともっとできるはず。
こんなふうに思われたら、子どもからしたらたまったもんじゃないよなと思う。
お母さんはそんなに頑張れるの?って思うだろう。
仕事でそれだけ成果出せてるの?って。
私がもし上司から、あれもこれも成果出して!これだけ売上上げて!って絶え間なく求め続けられたら、つらくてやってられないのに、子どもには口には出さずともそういう期待という名の無言の圧力をかけてたんだなと反省する。
"いい学校に行く"="偏差値の高い学校に行く"じゃないよな。
"いい学校に行く"="子どもが行きたい学校に行く"だよな。
こっちがあれこれ心配しなくても、子どもは自分で自分の道を見つけてくるのかもしれない。
むしろ、私があれこれ心配することで、自分で道を見つける力を奪ってしまっているのかも。
「いつでも味方だよ」
これを伝えることが私のすべきことだ。
子どもが困った時に、「最後はお父さんとお母さんに相談すれば大丈夫」と頼ってもらえるように。
そんなことを考えているうちに、夫からLINEがくる。
「ちゃんと準備して学校行ったよ!」
大丈夫、大丈夫。
君には私たちがついている。
大丈夫、大丈夫。
あの子ならやっていける。