挨拶”こんにちは”の起源
時折、言葉の起源や由来について考えることがある。
普段何気なく使っていることばが、時代を経て変化していったものだと気がつくと興味深い。
「こんにちは」を漢字で表記すると「今日は」となる。
昔の人たちは、「今日(コンニチ)はいい天気ですね」「今日はいかがお過ごしですか」と自然に会話を楽しんでいたことが窺い知れる。
明治時代以降、徐々に省略され、現在使われている「こんにちは」という形になったと云われている。
アジア圏ではその昔、現在使われているような短い挨拶はなかった。
東南アジア圏では、あいさつは存在するものの地元の人滅多に使わないという地域も未だに多くある。
わたしが今いるインドネシアの インドネシア語にもこんにちはにあたる挨拶がある。
ビジネスやフォーマルな場面で使われることはあっても、近所のひとから「こんにちは」と声をかけられることはあまりない。
インドネシア人に限らず、南国の人はおおらかな人が多いようで、
道をてくてく歩いていると、知らないおじさんたちからよく声をかけられる
一番よく聞くセリフは「どこいくの?」だ。
別におじさんたちも本当にどこへ行くのか知りたいわけじゃない。
だからわたしたちは、「ちょっとそこまで」とか「おさんぽしてるの」と適当に返す。
会社でも「おつかれさまです」にあたるインドネシア語はない。
親しい人同士のあいさつは「もうごはん食べた?」である。
インドネシア人にとって、ごはんを食べることが大切だということだ。(笑)
おまけ
電話での会話のひとこと目「もしもし」
もしもしの起源は、戦国時代に遡る。
武士たちが将軍に、口上を述べる前に使っていた「申し上げます」が起源のようだ。
「申し上げます、申し上げます」
↓ が短縮され
「申します、申します」
↓ 戦場など火急の場合はさらに省略され
「申す、申す」
最後の「もうすもうす」が転じて「もしもし」になったとさ。