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【ASD】人の気持ちを察するって当たり前?

思ったことを素直に話すことは、必ずしもいいことではないと大人になって気づいた。

「あたなって一言多いいのよ」
中学生の頃、よく先生に指摘された。

私はただ、自分の気持ちを正しく伝えているだけなのに、なぜ困らせてしまうのだろう。

それは、相手にとって言われたくない言葉だからだ。ASDの人は素直に話してるだけなので、相手はその言葉を聞くことで不快に思うという考えに至らないのである。

それに気づくまで何年かかっただろう。
"普通"の人は察するのが当たり前らしい。

プライベートならまだわかる。
それは、仕事上でも変わらない。

そこで私は人をパターンにわけ、各パターンの対応する方法をマニュアル化していった。

こういう人は、この言葉や言い回しはダメ。などである。

これには長い時間がかかった。
アルバイトや大学のサークルなどでコミュニティに参加し少しずつ培った。

しかし、30歳近くになった今でも失敗する。

「私のことを馬鹿にしてるでしょ」

ああ、何を間違ったのだろうか。
マニュアルを変えなければ。

言葉だけではない。表情も大事である。
笑顔や困った顔を意識的にしないと、ASDの人は無表情で相手に間違った印象を与えてしまう。

最近学んだのは、笑顔だけだと通じない。
言葉と表情の組み合わせによって、馬鹿にされたと勘違いされることがある。
困った顔、心配した顔の練習も必要だ。

空気を読む。
人の気持ちを察する。
ことが自然とできない人たちは、ぜひマニュアルを自分の中で作るのをおすすめする。

怒ったわーってなったら、素直に謝ってマニュアルの更新をしよう。

無視され始めたら、理由を教えてくれないのが当たり前らしいから、そっと距離をおこう。

事実を正確に述べることは一般的に良くない。だけど性格に言いたくなるのが性分である。ではどうするか。

言葉を発する時、一呼吸入れよう。
そして、これ言っていいかなーとマニュアルに沿って意識的に考える癖をつけよう。

いまコミュニケーションで困ってる方がいたら、そういう癖をつけてマニュアルの更新をしていこう。

私が一番大切にしているのは、第一印象を良くするように、意識的に笑顔に振る舞ってることである。最初は仮面をつけているようで大変だったが、数ヶ月後には慣れてくる。

仮面を増やして、ストレスになる時もある。
ストレスが溜まった時は、人から距離を置いて1人の時間をつくろう。

ASDの人にとって、人を察するのは努力しないと持てないスキルであったことを知ったとき、なんとなくスッキリした。

無理なくASDとこれからも付き合っていこう。

えみり

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