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その夜泣き、鉄分不足かも?
ジーナ勢であれば、今更鉄分の話?知ってるわ!
という感じかもしれませんが、基本のおさらいは大切です。
本記事ではそもそもなぜ鉄分が重要な栄養素なのか、いつから不足するのか、日米の必要摂取量の違い、そして効率のいい摂取のさせ方について述べます。
あと読み始める前にすんごく大切なこと言うのですが、食事はバランスよくとりましょう。今回は微量栄養素の鉄にフォーカスしてますが、多量栄養素も大切だし、食べ物は偏りなく摂取するのが一番です。
一方で意識しないと摂取が過小になってしまいがちなのが鉄なので、今回は記事を書いてます。
また記事を書いている人間は一応国立大学大学院を理系で修了していると言うだけで、栄養学の専門家でもなんでもないイチ保育者であることは断っておきます。
記事には大抵論拠となる引用元を示しておりますので、判断は個別でしてね。
鉄分の重要性
そもそもなんで鉄分ってそんな大切なの?
米国疾病予防管理センターでは、以下のような記載をしています。
鉄は、赤血球中の酸素を体のすべての部分に運ぶヘモグロビンを作るために必要です。鉄はまた、乳児期および幼児期の適切な神経学的発達をサポートします。
翻訳:google先生
人間は息を吸って生きてますよね。息してないと死にます。(笑)
呼吸で取り込んでる酸素を脳や身体に運んでいるのが血液の赤い成分:ヘモグロビンです。このヘモグロビンが充分にあることで、私たちの頭と体は効率よく働いてくれます、酸欠気味だと大人でも眠くなりますよね。
子供は特に、未発達の頭と体を抱えています。ヘモグロビンが充分にないと、発達に影響したり、ひどい場合貧血症状を起こしてしまいます。
そこで大切なのが鉄分!なぜならこのヘモグロビン、鉄がないと体内で作れないんです。
実際娘も偏食期はそもそもの食事量は変化なくとも鉄分が不足し、寝言なきが増え、またイヤイヤや機嫌が悪いことも増えるように感じます。
鉄分は夜泣きに関係ある?
脳内貯蓄鉄は、ドパミン作動性ニューロンの働きに大きくかかわっています。鉄欠乏の症状がむずむず脚症候群として表れる子供と、夜泣きやイライラ、泣き入りひきつけ、鬱症状として表れる子供がいると言われています。
生馬医院
鉄欠乏は乳児では脳の発達・機能にも影響し、泣き入りひきつけ、夜泣き、むずむず脚症候群などとの関連が示唆されています。米国小児科学会は、鉄欠乏を防ぐために、乳児への予防的投与を推奨しています。
新川崎ふたばクリニック
論文を探すの力尽きて小児科さんのHPで申し訳ないですが、夜泣きとは関連があるように私自身も感じています。これについてはおいおい調べてもう1記事書きたいな〜と思ってます。
鉄分に気をつけなければならない月齢は?
では鉄分は生まれた時から不足しているかというと、そうではありません。
生後約6か月間十分な鉄を体内に蓄えています。ただし、生後6か月までに、乳児は母乳とは別に鉄の外部供給源を必要とします。母乳には鉄分がほとんど含まれていません。
翻訳:google先生
引用はひとつですみませんが、他にも補完食の本(超絶おすすめ)や作らない離乳食の本(超絶おすすめ)にも鉄の話は出てて、私が調べた範囲ではどの専門家も6ヶ月以降ということで見解が一致してそうです。
私個人の肌感覚としては母乳を完全に卒業したタイミング(13ヶ月)から鉄に気をつけないと娘の睡眠や機嫌に響いた気がしてます。
また母乳には確かに少ししか鉄が含まれていませんが、その吸収率は測定できていないようなので、過度な心配は必要ありません。人間の体内で行われていることなのでそこは母体がきっちり鉄を摂取してれば心配ないと思います。ミルクの場合も鉄が充分な量含有されているので、離乳食を食べてくれないお子さんでもミルクが飲めていたら大丈夫でしょう。
鉄分摂取推奨量の違い
そもそも日本は各栄養素なぜか摂取基準が米国、オーストラリア、フランスに比較して低め設定です。
確かにモンゴロイドとコーカソイドでは身体的特徴も違いますが、それにしても大きすぎる差異に感じます。
ちなみにWHO(2016)の6~23ヶ月児の推奨摂取量は10–12.5 mg/日です。
個人的には以下情報参照の上、目標数値は7mg/dayとしてます。
国内での鉄摂取推奨量
厚生労働省が公開している資料(2010)によると、推奨量は1~2歳で男女ともに4.5mg/日です。一方で、酪農科学シンポジウムのショートレビューでは、6~8mg/日を推奨しています。
![](https://assets.st-note.com/img/1643935099493-8Yuu2AOWWj.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1643935303632-ycPeJpkSye.png)
国外での鉄推奨摂取量
米国小児学会 (2010)
7~12ヶ月まで
早産児の場合:1日あたり2〜4 mg / kg
満期産児の場合:11 mg /日1~3歳:7 mg /日
NIH(米国立衛生研究所)(2021)
![](https://assets.st-note.com/img/1643976310129-bTZDF5SHLA.png)
オーストラリア クイーンズランド州政府公式(2020)
1~3歳:9 mg/日
4~8歳:10 mg/日
9~13:8 mg/日
フランスの離乳食企業団体(ネスレなどが加入)
7~11ヶ月:11 mg/day
12ヶ月〜3歳:7 mg/day
効率の良い摂取方法
もうね、下の引用に全エッセンスが詰まってます。
というかこのショートレビューめちゃくちゃいいからぜひ全文読んでほしい。
リビングに額縁に入れて飾りたいくらい重要なことを簡潔に言ってくれてます。
乳児期後半は鉄の所要量は 6~8mg/日である。鉄供給源としては赤味の魚,肉類が効果的で望ましい。赤味の部分に吸収効率の良いヘム鉄を含むからである。野菜(ホウレソ草,小松菜など)からの鉄は吸収効率が悪 く (ノンへム欽)またカルシウム, リン,フィチン酸 (豆類に含有)そしてタンニン (茶に含有)などは鉄吸収を阻害する。(※引用者注※:フィチン酸については非ヘム鉄の吸収を阻害)他方,ビタミン Cは吸収を促進する。表 2に鉄 1mgを吸収-供給する離乳食食品を示した。そして効果的な鉄供給の食事の与え方を表 3に示した。
2011年4月ミルクサイエンス誌60巻1号 p. 39-45
ISSN 13430289
農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター
![](https://assets.st-note.com/img/1643937351693-DIWxC9xuJg.png)
2011年4月ミルクサイエンス誌60巻1号 p. 39-45
ISSN 13430289
農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター
牛乳vsフォロミ問題
鉄の話になると必ずフォロミと牛乳の話になりますよね。
以下の記事を読むことをお勧めします。
ちなみに私は完母から牛乳に12ヶ月から徐々に移行しました。
牛乳への移行については、ばたこさんの記事に全て書いてあります。
推し鉄アイテム
ツイッタ万歳。フォロワさんに教えていただいて私も使用しているアイテム一覧です。基本はお肉で鉄とりたいけど、補えるものはなんでも使う!
鉄強化生活のススメ。
鉄瓶
お湯を沸かすだけで鉄チャージ!お茶はこれで淹れよう。可愛いし。
鉄たまご
当初は可愛い魚型のものを使用してたのですが、お米炊くのに使ったりするとこびりつくのだるすぎてこちらに変更。ストレスフリー。
ひじき
非ヘム鉄ですが取れるものは全部取ろう、というのと味のバリエーションのために。(普通のひじき、最近鉄釜使ってなくて鉄含有量イマイチだから気をつけてね!)
血合いのだし
鉄分豊富な部位(というか通常廃棄部分だと思われる)で作っただし粉末。これだけだと味は物足りないので和光堂のとミックスして使用。出し取るときはお茶パックに入れると超便利
レバー粉末
パッケージにもあるけど、ビタミンA過剰摂取には気をつけてね。
まとめ
鉄は乳幼児にとって最重要微量栄養素だ!
鉄は睡眠と発達に必要不可欠
お肉と赤身魚いっぱい食べよう。一緒にイチゴやみかん(ビタミンC)食べようね、牛乳やタンニン含有のお茶の同時摂取は避けよう。
みなさまのご子息がすくすく育ちますように!
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