ボタン恐怖症の娘③
②より続く…
ところで、ボタン恐怖症はどのようなことに困るのか。
娘の場合、物心ついていないころは
他人の服を見るだけでも怖かったらしい。
が、小学4年生となった今では、他の人にまでは干渉しない。
自分自身が触れない、見るのも嫌だ
というだけ。
同じボタン恐怖症でもさまざまな思いの方がいるようなので、
娘は案外と症状の軽いほうだと思う。
…となると、
「小学生は私服なんだし、ボタンのついた洋服着なきゃいいだけじゃない?」
となる。
確かにその通り。。。
でも、これが一筋縄ではいかない。。。
例えば、つい1か月ほど前…
急に気温が下がった日、半そでTシャツの上に新調したパーカーを着せた。
昼間も気温が下がったままだったので、ちょうどよかったな~なんて思っていたが…
帰宅した娘…半袖。。。
母唖然。。。
玄関入って早々、開口一番に
「ママ、パーカーね…体育で着替えてそのあと着ようとしたらボタン見つけたの。着られなくなっちゃって…」
寒かったが、ボタンのせいで着るものがなかったらしい。
「気づかなくてごめんね!」
と娘に平謝りし、すぐに確認をした。
パーカーは基本ファスナーか被りなので娘の愛用品だ。
どうしたらパーカーにボタンがつくのか……
答えは、フードから出た紐。。。
文章でうまく通じるかわからないが・・・・
パーカー首元についたファッション性のあるリボンのような飾り紐、
ボタンによるつけ外しが可能なタイプだった…。
しっかりした作りのブランド品が裏目に出たわ。。。
バーゲンで8割引きでゲットし、浮かれてた私に喝を入れたい。。。
紐はつけておきたいとのことだったので、
すぐにボタンを取り、リボンを直に縫い付けた。
もちろん、「着た時点で自分で気づけよっ!」
という思いもなくはない。。。
そして、「気づかなくて着れたのならいけるんじゃないの!」
ということも思わなくはない。。。
でも、想像してみた。。。
私の嫌いな爬虫類・両生類がバッグの中に入っていたら…
入っているはずはないと思って持ち歩くわけで…
でも、あるときふとしたことで入っていることに気付いたら…
もうそれは怖くて持てない。。。
きっと、そんな感じなのだろう。。。
そういえば昨年は、困った顔をして帰宅をしたこともあった。
連絡帳に「図工の用意(毛糸・ボタンなど)」とあったのだ。
図工の作品で、顔パーツにボタンを使うのは、"学校あるある"。
何をするのか、図工の教科書を見ながら娘に説明してもらった。
ちなみに、図工の教科書の表紙にある作品写真にもボタンがある。
通常見逃してしまう程度の小さな写真だが、
娘にとって、図工の教科書はなるべく触りたくない教科書だそうだ。。。
ともかく、作品にボタンは必須でないので、
他のもので代用すればよい。
娘は自分なりに想像して家にある道具を持って行った。
それと同時に私は担任と図工の専科の先生に手紙を書いた。
「ボタン恐怖症なので、ボタンが使えません。触れません。」
と。。。
正直言って、書いてる私自身も何言ってんだ…という感じ。
きっと先生も「???」となることだろう。。。
使用必須じゃないなら連絡しなくても大丈夫じゃない?
…と思うかもしれないが、これが実は奥が深いのだ。
その図工をしたら、きっと教室にボタンがたくさん持ち寄られる。
持ち寄られたところで自分のじゃないし、触らなければいい。。。
まぁ、その通り。
でも床に落とし物でボタンが落ちていたり、
近くの席の子が誤って娘の席にボタンを置いたりする可能性は高い。
そうなったとき、娘は
「ボタン怖いから取ってくれる?」
…という羽目になる。。。
まぁ、周り的には「はぁ???」という話だ。
トラブルの火種としては十分だ。。。
わざわざお友達に伝える必要はないが、
円滑な授業と楽しい学校生活のためにも先生には伝えておかねばならない。
幸い担任も専科の先生もとても思慮深い方であったため、
娘の状況を受け入れて頂けた。
本当にありがたい。。。
④へ。。。