日常の行動を変えたい①
みなさんは、糖尿病について詳しく知っていますか?
糖尿病は、恐ろしい病気と考えられているのですが、実は、規則正しい生活を送っていければ、痛くも痒くもない病気なのです。
でも、規則正しい生活って、とても大変ですよね。
そこで、糖尿病外来では、行動変容を促すためのトランスセオレティカルモデル(Prochaska,J.O)がよく用いられています。
これは、糖尿病だけに限ったことではなく、他のことにも応用できるモデルです。
このモデルは「変化ステージ」、「変化プロセス」、「意思決定バランス」、「自己効力」の4つの概念から成り立っています。
糖尿病外来では、最初に、「変化ステージ」を考えます。
もちろん、糖尿病以外でも、そうです。
その人が、どのステージにいるのかがわからないと、適切なアドバイスができないからです。
「変化ステージ」は5つのステージがあります。
このステージは一方向ではなく、後戻りすることがあります。
習慣になるまでは、とても長い時間と、努力が必要になります。
ひとりで「習慣」にまで持っていける人は多くありません。
一緒に歩んでくれる人や仲間が必要なのです。
変化ステージ1,前熟考期(無関心期):6か月以内に行動変容をする意思がない
自分に問題がないと思っているため、行動変容を考えていない。そのため、不適切な行動をとってしまっていることもある。
2,熟考期(関心期):6が月以内に行動変容をしようと考えている
自分に問題があることを認め、行動変容の必要性は理解しているが行動は起こしていない状態。行動することの利益と不利益のはざまで揺れている。
3,準備期:1か月以内に行動変容しようと考えている
自分なりに行動をはじめ、目標に向かっているが、望ましい行動には至っていない。
4,行動期(実行期):望ましい行動を実行して、6か月以内
望ましい行動が始まっているが、行動が定着していない状態。最も元に戻りやすい時期。
5,維持期:望ましい行動が6か月以上実行できている
望ましい行動がある程度定着している。しかし、元に戻らないように絶えず努力をしている状態。
もし、あなたが、なにか行動変容を起こしたいと思っているならば、まずは自分のステージを確認してみてはいかがでしょうか?
さて、次に、それぞれのステージで、どのようなアプローチをしたらよいかなを考えていきましょう。
続きは次回に。