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お彼岸と断捨離
今日は春分の日。お彼岸です。
本当ならお墓参りに行くところなんですが、夫が「今日は倉庫の断捨離をする!」と言いだし、お墓掃除と墓参りは急遽中止。
私は他に用事があったので、断捨離は夫一人で決行。朝から順番に倉庫の中の不要物を撤去していきました。
途中、知人に連絡をして軽トラを出してもらい、外に出した不要物を不燃物処理場まで運びます。こうして今日の分を処分しました。
本日、不燃ごみとして出した不要物は、なんと120kg。
それでもまだ倉庫の中には、要らないものがたくさん詰まっているそうで、夫曰く、これから順番に少しずつ不燃ゴミ出していくそうです。
◇
ちなみに、倉庫の中の不要物のほとんどは、義父(故人)が生前とっておいたものです。いろんなガラクタがどんどん出てきて、中には、まったく使い道のないボロボロのホースまで出てくるし、「こんなのを取っておいて、どうするつもりだったんだろう?」と夫もあきれていました。
義父は戦争を体験した世代なので、物がない苦労が骨身に沁みていて、「モノを捨ててはいけない」という価値観に縛られていました。そのため、義父は簡単に物が捨てられず、モノを捨てることへの罪悪感も人一倍強かったようです。
それで義父は、「いつか使えるかもしれない」と思うことで、モノを捨てないことを価値づけ、捨てられず行き場を失ったモノを倉庫にいっぱい詰め込んで、大事にしまっていたのです。
ても、もう使わないものをしまっていても、ただ単に処分する時を引き延ばしているだけですし、倉庫の中が常に満タンで、使い勝手が悪いままです。そのうえ、義父はもうこの世にいないんだし、いつまでも亡き人のものに縛られて生きていくわけにもいきません。
私たちも、いつかは後に続いて死んでいきます。そう考えたら、私たちの息子に迷惑をかけないために、私たちが元気なうちに順番に処分してきれいに整理しておかなくてはいけません。
義父は几帳面な性格だったので、倉庫の中も(埃はかぶっていますが)整理整頓が行き届いています。そのおかげで、不要物を出しやすかったのは幸いでした。
◇
せっせと倉庫からガラクタを出している夫に、
「お彼岸なのに、お墓に行かなくて大丈夫かな?爺ちゃん(義父)は怒っていないかな?」
と聞いてみたところ、夫は真顔で、
「爺ちゃんは、『倉庫の片づけの方が大事や。墓のことは心配しなくていいから、倉庫の処分をしっかりやりなさい。』って言っているよ。」
と返答。
そっか…。爺ちゃんがそう言っているなら、まっいいか。
ということで、お墓参りはサクッと明日に変更となりました。
◇
今日の夕食時。
モノを持つことの責任、処分の大変さ、モノへの思い、捨てる責任と覚悟…云々。夫は今日の断捨離を通して様々なことを感じたようで、私にいろいろ語ってくれました。
これからは、ダウン・サイジングが大事やな。
年齢と身の丈に合わせて、「暮らし」のサイズをどんどん小さく納めていかないといけないなぁ…。
なるほど。確かにそうだわ…。
本当に必要なもの、本当に好きなものに囲まれて生きていきたい。そのためにも、自分のそばに置くものを精選していくことが大事だな…と。
夫は軽トラを出してくれた知人と一緒にゴミ処分場まで行き、そこで市の不燃ごみの埋め立て地を初めてこの目で見て、大変なショックを受けたようです。そこに捨てられているたくさんのモノを目の当たりにして、「身の回りにあるモノは全ていつかはゴミになる」という覚悟をもって生きていかなくてはいけない。…と、そんな境地に至ったそうです。
「すごい社会勉強になった」と談。
今後の暮らしについて深く考えさせられた体験となりました。
………………
(今回はぴったり1500字)
ちなみにヘッダー画像は、今日の私のイラストです。
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