視覚障がい者向け講習会 スマホで使える体重計とAIで画像解析
ライトハウスライブラリー主催 視覚障がい者向け情報機器講習会に参加した。
講師をさせていただいた。
午前中は、受講者全員が同じテーマに取り組む。
テーマは、スマホで使える体重計と、AIで画像解析。
参加方法は三つ。
会場のライトハウスライブラリーに来館、ズームというアプリ、ユーチューブライブ。
スマホで使える体重計として紹介したのは、「Eufy Smart Scale P2 Pro」。
アンカージャパンから発売された体組成計だ。
音声ガイドは付いていないし音は出ないが、専用アプリがボイスオーバーに対応している。
だから、見えなくても計測したデータを確認できる。
計測したデータは履歴が残るから、目が見えなくてもレコーディングダイエットができる。
音声ガイド付き体重計の半分の価格で買える。
アカウント登録が簡単で、ブルートゥース接続が安定しているから、自信を持って紹介できた。
一通り説明した後、会場にいた受講者に触れていただいた。
予想より軽いなど、反応が良かった。
アカウント登録から、測定結果の確認まで実演した。
ライトハウスライブラリーのiPhoneを借りた。
ボイスオーバーでは、1か所だけ大事なボタンが推せなかったが、後は問題なくサクサク進んだ。
測定には、ライブラリーのやせた職員の方に乗っていただいた。
体重・BMI・体脂肪率・筋肉量・心拍数など、ボイスオーバーで確認した。
受講者の反応が良かった。
この体組成計は、日常生活用具にならないかという質問を受けた。
日常生活用具は、障がいのある方が生活に必要な道具を買う時に、補助金を申請できる制度だ。
ライトハウスライブラリーの職員の方から、市町村の判断でオーケーが出ればありえると、答えが返ってきた。
私は補足として、市町村のオーケーが出たら、アンカーと取引がある業者を販売業者として登録する必要があると話した。
日常生活用具は、市町村に登録された販売業者からしか買えないからだ。
アンカーと取引があるのは家電量販店だから、すでに登録がある家電量販店に聞いてみることになるだろうと思う。
Eufy Smart Scale P2 Pro | 体重・体組成計の製品情報 ? Anker Japan 公式サイト
https://www.ankerjapan.com/products/t9149
AIで画像を解析してみた。
今回利用したAIは、Seeing AIとBe My AIだ。
Seeing AIは、無料の視覚支援アプリだ。
文字認識、紙幣の識別などの機能がある。
Be My AIは、Be My Eyesというアプリに追加された、AIが視覚支援をする機能だ。
Be My Eyesは、無料のアプリで、視覚支援ボランティアとテレビ電話できるアプリだった。
どちらのAIも、写真またはファイルというiPhoneアプリの共有機能から利用できる。
Seeing AIは、解析が速く、解析結果はテキストとシーンに分かれている。
ザックリとした説明がほしいとき、文字が多く含まれた画像を解析するときに便利だ。
Be My AIは、解析に時間はかかるが、まるで人間が説明しているかのように詳しく説明してくれる。
文字が入っていない画像、映っているものを詳しく知りたいときに便利だ。
また、説明をコピーしてメールなどに貼り付けると共有できる。
私が事前に準備した画像を、二つのAIで解析した後、ライトハウスライブラリーの職員の方に画像を見ていただき、答え合わせをした。
だいたい正確に解析できたが、少しうそが混じっているという結果になった。
それでも便利だと、これもまた受講者の反応はよかったし、注意する点も伝わったようだった。
予定していた内容は早く終わって、スマホについてフリートークになった。
旦那が、iPhoneプロシリーズを使って、ドア検出センサーを実演した。
検出する確率が高く正確であった。
見えないものには便利な機能ではあるが、対応している機種は値段が高く、買ったとしても設定が面倒だそうだ。
スマートフォンがこんなに視覚障がい者の生活に欠かせないものになっているから、日常生活用具にならないだろうかと質問を受けた。
とにかく自治体の判断による。
日常生活用具になったとしても、ただでさえ複雑なスマートフォンの購入手続きがさらに面倒になる上に時間がかかる。
また、ショップの協力も必要だ。
などと話していたら終わった。
講習会に参加してくださったみなさん 本当にありがとうございました。
社会福祉法人島根ライトハウス ライトハウスライブラリー
https://www.lighthouse-lib.jp/