もしも2億円があったならあなたはどこを旅しますか、それともどこかに家を買いますか?
サッカーと旅のマガジンで連載しながらサッカー旅について一度も書いたことがない屋下えまです。本年もよろしくお願いいたします。
たまたま初めて私の名前を目にされた方はこちらをどうぞ。本人が書くより上等なさかまきさんによる他己紹介です。
ここしばらく、「もしもスタジアムのある街に住むのなら」というタイトルで、いくつかのスタジアムや土地の話を書いていたのですが、2022年はじまってすぐだし、ちょっと趣向を変えてみます。
金の話をしよう。ゲスな話をしよう。
うそですうそです。ゲスって言ってみたかっただけ!
お正月に同級生の子たちとした話がとても興味深かったので、みんなに聞いてほしいなあと思ってこちらに書くことにしました。
そんな本日のお題はこちら。
もしも2億円があったならあなたはどこを旅しますか、それともどこかに家を買いますか?
2がいっぱいの2022年の初めだからというわけではないのですが、この2億っていう数字が絶妙なんですよ。ジャンボじゃない宝くじの1等前後賞合わせた金額でよくでてくる金額、2億円。
たとえ東京のど真ん中でも、一人暮らしには十分ゴージャスな家が買える2億円。
場所によるけれど、サッカーグラウンドの広さくらいの土地すら買える2億円。
ファーストクラスに何回乗ってもすぐには目減りしないけど、一生ホテル暮らしするには足りない2億円。
税金とか、維持費とか、この際そういうのには全部目をつぶって、気軽でただただ楽しい話題として想像してみてください。
この絶妙な金額をぽーんともらって、さあ好きなようにつかいなさいとなったときに、あなたはどうしますか?
旅したい派にも、穏健派から過激派までいろいろいる。
この話、そもそもは旅と家の2択ではなかったのです。
お正月、30年以上の付き合いになる友人たちと最初に話していたのは「2兆円あったらどこに住む?」でした。ただ、途方も無い金額の話の途中で、「これ2億円っていう設定にしたら」と変化し、実際そのほうが面白い話がどんどんでてきました。やっぱりほんのちょっとのリアリティで真剣度がぐっとアップします。
ということで、「仕事のことも家族のことも一切関係ないとして、2億円あったらどこに住む?」という新しい問いに関して、みんながうんうんうなるなかで、一番おっとりした友人がこう口火を切ったのです。
「いろいろ危ないからたぶん簡単に行かれへんのやろうけど、キルギスでパオとかゲルとかみたいなんに住みたいわ〜」
「ほんまは遊牧民になりたいねん」
定住しない生活が理想なんだそうな。
旅行が好きなのは知っていた。でもこれは間違いない。
旅したい派閥のなかでも、彼女は相当な過激派だ。
コロナ前ではあったけれど、毎週のように海外に飛び立っていたまりこさま(FJまりこ)のように、興味の向くままにあちらこちらに旅する人のことをストイックな旅したい派・過激派だと思っていましたが、この友人のように、あちこちに行きたいというよりは「とどまらない」という生き方も、また別の旅したい派・過激派なんだなあと感じました。興味深い。
逆に穏健派ってどんなのだろう?
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