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ジョブホッパーの僕が宅建資格取得を目指す理由

僕はジョブホッパーである。

現職は、社会に出てから6社目の勤務先だし、2018年からの直近5年の間にも2回転職をしている。

転職の度に、その時に「望むこと」を実現してきたつもりだ。それは時に、給与アップであり、新たなスキルの獲得であり、ライフステージにあった働き方だった。なので、これまでのキャリアに後悔はない。

ただ、僕も40歳を超えた。そして、一般論として「転職回数の多さ」が採用する企業側から見てマイナスポイントになり得ることも理解している。

現職に大きな不満はないが、今後いつまた転職することになるかもしれない。そう考えた僕は、ここ数年、継続的に資格取得のための勉強をしている。

資格=能力ではないけれど

何回か落ちました

僕は、十数年間、「ネット編集者」として仕事をしてきた。ただし、扱うジャンルは様々だ。ざっくり取り扱う情報の変遷をまとめると、以下のようになる。

政治経済

グルメ

金融・投資

不動産

記事の作成をする際には、適切な専門家による執筆・監修が入るので、必ずしも編集者本人に深い専門知識が必要というわけではない。それでも、専門的な情報を扱う場合には、一定以上の知識があることが望ましい。

そうした背景もあり、僕は金融・投資系のサイトの業務に携わっていた際にFP資格取得を目指すことから始めた。3級からスタートし、昨年無事2級に合格することができた。そして、現在は宅建士試験の合格を目指して勉強を続けている

しかし、実際に勉強してみて改めて感じるのは、「資格を保持していること」が当該分野の専門知識の正確性、確実性を保証してくれるわけではないということだ。FPにしても宅建にしても資格はあくまでベースであり、それを実際に業務の現場で「使えるもの」にするためには、実務経験が不可欠となる。あくまで編集者である自分が、そうした実務経験を積む機会を得ることは現実的ではない。

だからといって、これまで資格取得のために学んできたことや、これから学ぼうとしていることが無駄だったとは思っていない。それは知識とは別の側面において、今後の転職活動(もしするとしたら)において有効だと考えている。

努力を継続できることの証明として

僕は人事の仕事を経験したことがないので、あくまで想像になるが、「これからアサインする業務にキャッチアップできるか」は、企業が中途で人材を採用する際のポイントの一つだろう。ましてや、僕のようなジョブホッパーは、「新しい業界」に馴染めるか、ということがかなり厳しくチェックされると思っている。

もちろん、これまでの面接でも「業界や取り扱う情報が変わっても、きちんとキャッチアップします。その上で、編集者としてのスキルを貴社で発揮します」という話をしてきた。しかし、「きちんとキャッチアップします」の部分に説得力があったかという点において不安はある。

何の裏付けもない、口だけのセリフととらえれてもおかしくないからだ。だが、今の僕なら、このセリフに以下のようなエピソードを付加することができる。

「過去の転職において、取り扱うジャンルがかわってもキャッチアップをするために継続的に自分で学びを続けてきました。そして、実際に当該分野の資格も取得しています。なので、貴社でも同じことができると思います」。

プロの人事が、どのように判断するのかはわからない。ただ、何の裏付けがないよりも遥かにマシだと僕は思う。資格を保持することは、必ずしも能力を担保するものではない。しかし、自身が資格取得に向けて、自発的、継続的に努力できる特性をもっていることの証明にはなるはずだ。

仕事や育児や趣味の合間を見つけて勉強するのは辛い。誘惑に負けそうになることも多い。ただ、それでも試験に合格した瞬間はうれしい。学んでいる最中に異なる分野間の関連性を見出して、「世界の解像度があがる瞬間」を感じられることもうれしい。

今、僕が挑戦している宅建試験は年1回だ。昨年の試験前は、もう1年モチベーションをキープすることは困難だと思っていた。しかし、僕は引き続き、時に猫に妨害されながらも資格取得に向けて勉強を続けている。

そこにはもちろん、「業務上、保有していた方が望ましいから」という理由も多分にある。

ただ、忙しい日々(特にプロ野球シーズン中は、勉強時間を確保するのが大変だ。ライオンズが負けた日は何も手につかない。勝ったら勝ったで、パテレ→やみ速→ハイタッチ動画とはしごするので何も手につかない。)の中で、勉強のためにノートを開くモチベーションとなっているのは、「こいつはそれなりに努力を続けられる奴なんだな」と周囲に思ってもらいたいという気持ちのような気がしている。


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