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続・ #装丁が素敵な本9冊

kindle oasisを手に入れ、すっかり電書派になりつつあったのですが、このコロナ禍で紙の本を読むことが増えました。収納・移動について考えないでよいのなら、やっぱり本当は紙の本がいいんですよね……。紙の本が大好きです。

twitterで逐次つぶやいていた素敵な本が9冊たまったので第二弾です。前回はこちら↓

情報環世界

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5章のチャプターから成る本ですが、ひとつひとつの章ごとにオレンジ、黄色、緑などの蛍光色で色分けされ、最終的には紙まで変わっているというめちゃくちゃ凝った本です。

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一つずつの講義が色分けされているのでぱらぱらめくってもとてもわかりやすいです。
それぞれ分野の違う専門家が講義をしているのですが、きれいに分けられているので統一感が感じられます。

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最終的にはクラフト紙に紙替え、白印刷。

ちなみに環世界については去年の「目」の展示でも取り扱われており、この記事の下のほうに出てくる鴻池朋子の展示でもやはり同じ用語が出てきたので密かなブームを感じます。

ジョゼフ・コーネル コラージュ&モンタージュ

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川村記念美術館ではコーネルの箱を複数所蔵しており、関連展示も何度か行われています。
前回もコーネル展の図録は紹介しているのですが、やっぱり最高すぎるのでこちらも。

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箱に貼られているコラージュは3種類ほどあって選べました。
個人的には、こちらは見に行かなかった展示でしてやっぱり行けばよかったな……と後悔しているところフィルムアート社さんがコロナ禍下での送料無料キャンペーンと再版を行っていたのでやっと手に取ることができました。
コロナ禍下で美術展にも行けないときだったので、届いた時の喜びはひとしおだったことを手に取ると思い出します。

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やや図録としてはイラストが小さいのがたまに傷ではあるものの、コーネルの箱をそっと覗くような、密やかな読書体験ができます。

デッド・ドント・ダイのパンフ

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パンフを入れ始めると、もっと色々とあると思うのですが(このパンフと同じ大島依提亜さんのミッドサマーとかアメリカン・アニマルズとか)ちょうどツイートした機会だったので。

「ゆるチップくさ」という荒い手触りの紙に、血の部分にスポットグロスというつるつるした加工がされています。本文は一部フルカラー、一部蛍光グリーンの印刷。

大島さんはtwitterで使用した紙の種類も書いて下さっているのでとてもありがたいです。

パンフは特にコレクターズアイテムというところが大きいと思うので、工夫が色々あるのは嬉しいです。

姉の友人

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ここまで文字を読みにくくするのは攻めているな、と感じたコミックです。

また、BLの場合は一時期まで登場人物二人の表紙じゃないとだめ、というルールが感じられましたが、百合も一番多いのは登場人物二人の表紙だと思います。

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登場人物一人が横たわる表紙をこのようにカバーにしています。

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これは百合マンガなのですが、人物一人だけ、タイトルも読みにくい、というのはやっぱり攻めているなという感じがします。

紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人

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基本的にこの紹介では内容ではなく形式のみに触れていきますが、どうしても言いたい。内容はなんと模型・ジオラマのプロが探偵役をする話で、紙鑑定は事件解決とほぼ関わりません。しかもスーパーカーに乗って美女が助けに来たりするのでもう恥ずかしくてしょうがなく、小説としてはお勧めしません。

とはいえ本文の地味な紙替えなどはテンションが上がります。これは電子書籍では絶対にできない面白さ。

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紙鑑定のプロが事件を解決する話、いつかちゃんと読んでみたいです。もう同人作家がグラデ便せんをヒントにする話でもいいです。

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(こんな感じで便箋を綴じこめば…?)

チョン・セラン「保健室のアン・ウニョン先生」と「屋上で会いましょう」

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色を2色+黒、周囲を囲むように文字、カバーつき、遊び紙・口絵有、という形式が揃えられた2冊です。
特に収録作に関連はないのですが、同じ会社から出ている同じ作家の本ということでシリーズ的な装丁がなされているようです。

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1冊でもかわいいけれど、色を絞り形式を合わせたところがもうどうしても並べたくなってしまいます。
私はかなり電子書籍のヘビーユーザーでもあるのですが、こういうシリーズ感があるとやっぱり紙で買ってしまうし、きっとあるだろこの先の続刊も欲しくなってしまいます。

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映像化も色々決まっていてかなりのっている感じがします。

小鳥たち

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実は文庫も持っているので鑑賞用という感じですが、好きな装丁です。
羽をトレぺのカバーのよつな紙の上にホログラム箔押ししており、ぎらぎらしすぎず上品に見えます。

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中身はエロティカ、といっていますがまぁ上品なエロ本です。笑

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見返しは赤と青というセット感、本文にもところどころの羽の印刷、と現実とは少し離れた空気感の雰囲気作りが素敵です。

鴻池朋子「ちゅうがえり」図録・塩田千春「鍵のかかった部屋」図録

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ドイツ装といって、厚紙を表紙と裏表紙に張り付けた体裁の装丁です。

なぜか同人誌印刷所では表紙を長くして折り返したいわゆる「ガンダレ装丁」が「フランス装丁」という言い方がされています。
フランス装丁もカバーを付けるほどの費用は掛からず、でも折り返しがあることでちょっとしたリッチ感が出る装丁ですが、ドイツ装もしっかりしたつくりに見え、ちょっと立派な印象になります。

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あまり分厚い本でこの装丁だと鈍重な感じにもなりそうですが、手元で該当した2冊はどちらも比較的薄めのものなので、硬さが出てむしろ扱いやすくなっているように思います。

バベる!

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灰色の紙に全体的に銀箔押し。筑摩書房のマークまで銀の箔押しです。
これはコンクリートを用いて一人で家を作られた方の本なので、コンクリートをイメージさせる灰色がとても合っています。

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とはいえちょっとポップな文字と銀の箔押しで浮遊感というか、軽みも合わさって手に取りやすくなっています。

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引き続き、そのときどきで手にした本の装丁などをtwitterで「#装丁が素敵な本」でツイートしているのでよかったら合わせてご覧下さい。


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