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ライターの単価ってどう上げるの?メディア運営者目線の“リアル”なライター採用の話

「ライターとして活動を始めたけど、単価がなかなか上がらない」
「単価の低い案件しかやってないから、セルフブラックに…」

いろんなライターさんとお仕事をしていると、そんな“ライティング単価が上がらない問題”で悩んでいる方が多いと、日々感じています。

今までビジネスからキャリア、動物までいろんなメディアの編集長やコンサルをしてきて、かれこれ100名くらいのライターさんとお仕事をしてきた私が、「ライターの単価ってどうすれば上がるの???」という疑問にお答えします!


高単価ライターになるために必要な3つのこと

まず、「高単価の仕事」をしたいときに外せないのが、以下の3つです。

  • 単価の高い業界を狙う

  • 専門知識をつける

  • スキルをつける

単価の高い業界を狙う

リアルな話、仕事の単価というものは(スキルがあるのは大前提で)どれだけ会社に予算のあるかに左右されます。

極端な話、同じライターさんでも、旅のコラム記事とビジネス記事では単価が10倍も違ったりするのがこの世の理。

一例ですが、単価が高いことが多い業界と、安めの業界(ジャンル)を挙げてみます。

▼単価が高い業界(ジャンル)
・ビジネス系(とくにBtoB)
・お金関連(金融系)
・医療関係

▼単価が安めの業界(ジャンル)
・旅
・ライフスタイル
・ペット

業界によって単価が異なる理由はおもに2つあると考えています。

1つは、記事の先にある“売り物”の単価に左右されること。

たとえば、BtoB(法人向け)商品を売ることが目的であれば、1つの商品・サービスの単価は数十万〜数百万。1つ売れれば丸儲けなので、必然と記事(マーケティング)に使える金額も大きくなります

2つめは、“書き手”の需要。つまるところ「書きたいライターがたくさんいれば、報酬単価は安くなる」ということ。

特に旅系やペットは、より日常に近いジャンルだからこそ、書きたいライターさんもたくさんいます。聞くところによると、ホテルなどのPR案件はインフルエンサーでさえ、「ホテルの宿泊招待」だけで報酬がもらえないこともザラにあるとか。

そんなビジネスの裏側を考えれば、スキルに関係なく単価が高い業界と安い業界ができるのが分かるはずです。

専門知識

先述の業界の話にも関係しますが、高い専門知識があることでより高単価の仕事が獲得しやすくなります。とくに医療系やお金に関すること、ビジネス系は重宝される傾向です。

たとえば…

  • 薬機法の知識や医療系の資格・業務経験

  • 不動産やお金に関する資格・業務経験

  • マーケティングの知識・業務経験

  • AIの知識・業務経験 etc.

資格がなくても、業務経験や学んだ経験が「専門知識」となり、高単価のライティング案件につながります。

スキルをつける

大前提のライティングスキルはいわずもがな、ライターに必要な「スキル」と言っても、さまざまなものがあります。

  • 取材

  • 企画作成

  • SEO

  • 構成作成

  • 編集 etc.

たとえば、インタビュー動画からの記事化が多いのであれば、取材のスキルを磨くと良いです。SEO記事のライティングであれば、構成作成までできると単価もアップします。

また、上記のスキルを伸ばすことと並行して、下記も意識できるとより単価アップや仕事の幅を広げることができます。

  • 強みを見つける

  • 付加価値をつける

やわらかい雰囲気のインタビューが得意、ビジネス系の記事が得意、このジャンルの記事実績が多い、月にたくさんの本数が書ける……そんな自分の「強み」を見つけて、相手に伝えることが大切です。

また「短納期での提出ができる」「ディレクションもできる」「撮影ができる」などの付加価値があれば、仕事を頼まれやすかったり、記事だけよりも単価がアップする可能性もあります。

ライティングスキルを“高める”ことも重要ですが、並行してスキルを“広げる”意識も持つと良いです◎

単価を上げるための「交渉術」の話

スキルや専門知識をつけることも大事ですが、単価アップにおいては交渉や営業、仕事のバランスを取ることもめちゃくちゃ大事。

私が実践して、実際に単価アップに繋がった3つのことを置いておきます。

  • まずは実績を積む

  • 希望単価を高めに伝える

  • 単価が合わない仕事は思い切って辞める/断る

まずは実績を積む

実績がないと上がるものもあがらないので、駆け出しのうちはいろんな執筆に挑戦しましょう。

とくに「私が書いた記事です!」と分かるように記名やポートフォリオ掲載ができる仕事を積極的に受けると◎(記名や掲載OKか、積極的に聞いてもいいですね。)

ときどき「これまで100本以上記事を書いていますが、見せられる記事がほとんどありません」というライターさんもいます。

きっと嘘は言っていないと思いますが、「本当に100本も書いてきたのか…?」「結局どんな記事を書くのかわからない」となり、採用に繋がらないことも……。

大前提ですが、スキルがないのに上っ面だけアピールする人は、すぐにバレます。まずはたくさん経験を積んで、たくさん勉強してください!

希望単価を高めに伝える

自分の値付けって謙虚にしがち……。でも積み上げたスキルに自信を持って、思い切って自分の値段を上げてみてください!

希望単価は少しだけ高めに伝えたうえで「調整可能なので、予算などあればご相談ください」と伝えると、希望単価が通らなくても仕事自体はもらえることも多いです◎

単価が合わない仕事は思い切って辞める/断る

スキルを積み上げていけば、そのうち今の仕事の単価が合わなくなってくることもあります。

ただ、メディア運営者からすると、メディアの予算があるので単価を大幅に上げるのは難しい。その時は割り切って、今の仕事を手放すのも手です。

手放せば、そのぶん新しいチャンスも舞い込むことも。

「せっかくお仕事をいただいたのに、断るのが申し訳ない…」

そんな人は「編集者」や「ライターチーム化」を考える、良いタイミングかも。以前書いたnoteで紹介した「他のライターさんと一緒に仕事をする方法」を実践してみても良いと思います。

ある程度ライターを続けてると、ありがたいことにスケジュール的に受けきれない案件や、単価感の合わない案件も。
そんなとき、「別ののライターさんに書いてもらって、私が編集に入ります。記事の品質は私のものと同レベルで納品できます」と提案しました。

スキルを“高める”こと、“広げる”ことを意識するのが、長期的な単価アップの秘訣

正直、メディア運営者目線だと「良いライターさんだけど、いまのメディアだと単価は上げられないんだよな〜〜〜〜」と思うことも多々あります。それは、メディアにも予算があるから。

なんなら、メディアって予算が少ないところも多いんです。

だから単価アップをするなら、案件や業界を変えるのが手っ取り早いです。そして、その仕事に見合ったスキルや知識をつけていく。

ただ、“お金だけ”の仕事ばかりだとつらくなってしまうので、お金を稼ぐ「ライスワーク」とお金以外のモチベーションで働く「ライフワーク」を持っておくと、バランスが取れると思います。

今回は「ライター」という枠組みの中で単価を上げる方法を紹介しましたが、次回は「チーム化」や「編集者」という単価の上げ方について書く予定です。

おたのしみに!


5/13(月)20時〜、ふたり広報・あいちゃんと一緒に「チーム化」についてのオンラインイベントに登壇します!

「もっと単価・売上を上げたい!」「仕事の幅を広げたい!」そんな人にむけて、コンテンツ制作をチームでおこなう2人で、チーム化のリアルな話をします。

モデレーターは、ライターのチーム化を考えている現役ライターのゆぴ。“いま”知りたいリアルな質問をぶつけてもらいます!


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