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③【書評】うつ病の反すう焦点化認知行動療法 CUDOS分析

CUDOS分析は
1.ターゲット行動に影響を及ぼす文脈(Context)
その行動が生じたとき/生じなかったときに、何が起きたか、いつ、どこで、どのように、誰と一緒にいるときにおきたを明らかにする

2.反すう・回避の有効性(Usefulness)・機能
 ・その行動の機能・目的・目標は何か
 ・その行動の結果、メリット、デメリット、行動によって得られるものは何か
 ・回避されているもの、減少・増加しているものは何か
 
3.行動の形成過程(Development)
 ・その行動が始まったのは何時か
 ・どのように学習されたか、誰から学習されたか
 ・その行動に関する最初の記憶はなにか
 ・当初は役立っていたか、回避されているもの、減少・増加しているものは何か

4.代替となる選択肢(Options)・行動
・その行動が長く続く時と短い時、役立つ時と役立たない時の違いは何か
・その行動を止めるもの、終わらせるものは何か
・その行動をやめる直前に何が起きたか
・行動の変容性に焦点を当てる

こうした分析により反すうはかならずしも悪いものではなく、状況によっては有効であったことを再認識することができます。ユニークな点としては反すうをどこで学習したかという点です。もしかすると幼少期であった可能性もあります。反すうが学習されたものとすると、その時は役にたっていた訳です。しかし今ではそれがうまくいかず、症状を継続しているパワーとなっているという視点かと思われます。反すうからの脱却については4になりますが、これは反すうを理解しないとできないことなので、どのように気づくかということが必要となります。行動の変容については本人が自ら考えることは難しいことが想定されるため、提案することも必要かと思われます。


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