「等身大」も強みになる。地方の酒蔵見学で感じたこと
こんにちは。イーライフのアドバイザー水野です。
先日、鹿児島県にある酒造メーカーを訪問した際に、「いい感じ」と思った見学施設を見つけましたのでご紹介します(はい、私は大のお酒好きです。特に芋焼酎が大好きなのです)。
訪れたのは、鹿児島県霧島市にある「霧島町蒸留所」です。本格芋焼酎「明るい農村」の製造元として知られています。もちろん「明るい農村」は知っていましたし、私のお気に入りの焼酎ブランドの一つですが、特にこの蒸留所を目指していたわけではありません。たまたま車で通りかかり、「酒蔵見学いつでもできます」の看板に目が留まり、立ち寄ることにしたのです。
何がそんなに良かったのかというと、まず応対の心地よさです。駐車場に車を停めた瞬間、案内担当の社員の方がすぐに出迎えてくれました。一般的には、見学ツアーの時間が決まっていたり、一定の人数が集まらないと案内が始まらないことが多いですよね。しかしここでは、私たちともう1組のご夫婦が訪問した時点で社員同士が相談し、「じゃあ私が案内します」とすぐに見学ツアーが始まりました。
決して、大規模な見学通路や展示があるわけではありません。見学ツアーの主な内容は、醸造設備見学と動画の視聴、そして貯蔵タンクの上に作られた展望台の体験です。この展望台からは、晴れた日には霧島連山を一望する田園風景を写真に収められる絶好のフォトスポットが広がっていました。どれも簡素なものでしたが、その素朴な雰囲気と心地よい応対が好印象で、「いい感じ」の見学施設だと感じました。
見学後の試飲や売店も充実していて、SNS映えするような撮影用の大型容器まで用意されていました。TOPの写真は写真撮影用の大型瓶と一緒に撮ったもので、実際にこのサイズで販売されてもいるそうです。こうした記憶にしっかり残る「仕掛け」がしっかりと施されているのが印象的でした。
コロナ禍では、このような見学施設も一時的に閉鎖されていたことでしょう。コロナ以降、リアルにお客様とつながる価値が見直されるなか、各企業で様々なチャレンジや投資が行なわれています。今回の霧島町蒸留所の訪問を通じて、大規模でなくても立地や雰囲気を活かして、お客様の記憶に残る体験が作れるのだなと学ぶことができました。