マガジンのカバー画像

エリリンの時差日記

52
日本語で書いた乱筆雑文すべて
運営しているクリエイター

#台湾

台湾のご高齢気象予報士Youtuberのこと

気象予報士の李富城さんはようやく Youtube チャンネルでの天気予報を再開した。1989年に空軍から退役してすぐテレビでお天気キャスターとして活躍し、「気象予報士と言えば李富城」と言われるほどの御年85才。 2015年には体力などの原因でテレビから引退したが、Facebook を使ってほぼ毎日早朝に手作り天気予報動画を上げ、気象局やテレビの予報よりもわかりやすく確実な予報で多くのファンを獲得(私もその中のひとり)同時に Youtube チャンネルにも上げているが、こちら

素朴な疑問「新型コロナはどこが怖いの?」

見出し画像は6月初頭、ほぼ無人の成田空港で。先月か先々月かはよく覚えていないけど、母に「新型コロナはどこが怖いの? 簡単に説明してほしい」と聞かれた。5分でわかるノリで簡単に説明したことを、トランプさんの感染を機に肉付けて書き留めよう。基本は3つにまとめられる。 ◾️重症化する場合はたいてい急変1つ目は「重症化する場合、自覚症状が出てから死ぬまでの進行は非常に速い」とのこと。SARSが感染初期から発熱で延々と苦しむのに対し、新型コロナは軽い違和感や無症状のままで1週間も続き

FOOD@台北:201007-誠品信義店 eslite café の頰肉牛肉麺

情緒不安定が続き引きこもって7日間の末、お手伝いのおばちゃんの励ましで、やっと家から出られた。目的は特になく、強いて言えば読もうと思う本が一冊あったと思い出して、とにかく誠品信義店へ。 しかし目的に着いた途端、本棚エリアへ直行するのをやめて、ふらっと eslite café に。前回通った時から気になって気になって仕方がない、牛の頰肉を使うという牛肉麺を食す。 定価390元という強気価格。誕生日クーポンで20元引きだけど、体感的にはあまり変わらない。台北での牛肉麺は平均1

FOOD@台湾:201024-台湾ピザハットのハロウィン限定ブラックピザ「竹炭ガーリックチキン」を食す

YouTubeで出来のいい『ジャッジアイズ』プレイ動画を明け方まで見て気分が良いので、台湾ピザハットの狂気なハロウィン限定「竹炭ガーリックチキン」ピザを頼んだ。 近年は「ドリアンピザ」やら「ラーメンピザ」などと狂気な限定メニューを連打してくる台湾ピザハット。今回もよくやってくれた。マヨネーズで蜘蛛の巣を表現し、みみは同じく期間限定の「竹炭ゴールデンチーズクラスト」に固定したダークな1枚。箱を開けた瞬間に溢れるにんにくの匂いはまるで鎮魂の香り。 ほんま狂ってる(いい意味で)

全面的にPCR検査で感染者数が急増。渡航禁止などの不利益を被る同時、韓国は何をどう狙うのか

三年ぶりに孫正義氏のTwitterアカウントが動いて、初っ端から重大発表。 そうしたらリプライ欄で「やめて」との阿鼻叫喚が(一部) 2時間も似たようなリプライが延々と続いて、ノリノリの孫さんもひるむ。 リプライでは「全面的に検査を行った韓国とイタリアは医療崩壊」が度々出てくる。確かにイタリアは大変な状況になっているが、国柄でそれぞれ違う事情があるので、日本もそうなるがどうかはわからない——いや、なるような気がする。でも医療崩壊よりも、疑心暗鬼になってイジメが横行し、差別

LIVE@台北:不信と差別と利己主義を盾に、疫病と闘う地から

大それたタイトルだが、内容は日記みたいなもので申し訳ない。夜八時頃、管理会社のお姉さんがマンション住民による管理委員会のメッセージを持って交渉してきた。 超訳すると「甥っ子さん二人がマンションに出入りしたのを見かけた人がいる。東京から帰ってきたのだろう。新型コロナウイルスを持ち込んできたら危ないので、どこかで自主隔離をして、マンションには来ないでほしい」との要請。原文はかなりやんわりだが、ちょっと悪意を込めた翻訳。が、まあ意味そんなもん。 東京から帰ってきたとは言え、隔離

「疫病は大雪から始まり、清明まで終わる」との説、とその検証

Facebookのタイムラインで「我国老祖宗留下的规律(わが国のご先祖さまが残した法則)」との短文を見かけた。「疫病は(いつも節気の)大雪から始まり、清明まで終わる」という。新型コロナウイルスの蔓延は、今年の清明、4月4日頃には収束するとほのめかす。 我国老祖宗留下的规律:瘟疫始于大雪、发于冬至、生于小寒、长于大寒、盛于立春、弱于雨水、衰于惊蛰,完于春分,灭于清明。千万年来,发生在中国的历次瘟疫都是按这个规律始终的;中国古老的历法历程一次次证明着这个规律。老祖宗让我们年前储

タピ豆①:大粒タピオカ入りの『波霸奶茶』は直訳すると『デカパイミルクティー』

ブームはだいぶ落ち着いてきたけど、去年Twitterでいくつか台湾タピオカミルクティー関連の豆知識や、台湾人からすると不思議な日本で見かけたタピオカドリングを記録してきたので、ここで一回まとめようと。とりあえず『月曜日のたわわ』で有名な比村奇石さんに引用されてプチプチバズった「BOBA TEAの語源と今」からと。 タピオカミルクティーの呼び名は中国語で二種類ある。一つは「珍珠奶茶(ジェンジュー・ナイチャー/Pearl Milk Tea)」で、もう一つは「波霸奶茶(ボーバー・

FOOD@台北:200220-吳寶春麥方店 臺北信義旗艦店

歴史には植民され続けて結構アレだったのと、今も現在進行形のいざこざもあるため、世界を見る台湾人の目は何かと屈折。海外で賞を取ったり、国際大会で優勝した台湾出身者を見かけては、何かにつけて「台湾の光」と祭り上げたがる。吳寶春(ウー・バオチュン)もそのひとりだった。 いや、素ですごい人だよ。苦労の多い幼少期を根性と努力で乗り越え、米を主食とする東洋人なのにフランスで開催される国際的なベーカリーコンクール「マスター・ド・ラ・ブーランジュリー(Masters de la Boula

FOOD@台中:200215-旧台中市役所 CAFÉ 1911

二月中旬、前に鵺の食レポに出てきた、ロサンゼルス在住なのに、太平洋をあたかも池のようにしょっちゅう渡る友人・ユージンの計らいで、彼と私の日本やアメリカや台湾の友達を誘い、まず雲林県のあるスポットに訪ね、それから彼の育ちの故郷である台中市に一泊の小旅行をした。 スケジュールを組む段階で「台中二日目のお昼は、台中市政府のとこにある台中市役所で食べようか」と言われた時、早口言葉かと思った。調べてみたら、現在の台中市役所=台中市政府のすぐ横には日本統治時代の旧台中市役所だったが、の

FOOD@台中:130614-提督府牛肉麵

古い古い牛肉麺ログ第二弾。台中のかなり個性的というか、強烈なクセのある牛肉麺。本店は市中心からやや離れていて、しかも20年も前のオープン当時から金・土・日だけ営業だとの伝説を持つお店なので、2013年は週に五日営業の太原店に。だがこの太原店もすでに2017年に閉店し、いまは本店に行かないと食べれない。レア牛肉麺です。 提督府牛肉麵は1999年、公務員だった店主が「定年退職後の楽しみ」として、大里に開業。そのまま今に至る。看板メニューの「提督紅燒牛肉麵」のもっとも特徴的なのは

GOODS@台湾:見慣れないコインに家を-KOZENIYA 台日幣收納零錢盒

先週には日本から友人たちがやってきて、いっしょに雲林と台中へ小旅行をしてきた。親しい間柄でなく、むしろ業界の先輩や大先輩や偉人にあたる人たちで、実におそれ多いからこそ、おみやげを用意しなくてはと――今年に入ってからぼちぼちと物色していた。 ふっと。Facebookの広告に出た、見たことのない小銭入れに惹かれた。下の画像は公式サイトからの新年キャンペーン中のキャプチャ。 海外にいるとき、慣れてもいないと、外貨のコインはかなり悩ましいものだった。 まず全部が全部、同じように

FOOD@台北:131009-劉山東牛肉麵

2013年頃は台北の西門町のジムに入会したから、一年ほどその近辺に出没していた。なんとなく牛肉麺屋さん多いなあ、とのなんとなくから、気まぐれで牛肉麺を食べていくと決めて店を回った。 濃いめの味が苦手なので、コンソメスープベースの清燉牛肉麵中心だが、いつのまに「マイ牛肉麺データベース」みたいのができた。たまに友人におすすめ聞かれたりするので、思えばそれなりに需要があるかもしれない。感想も写真も古いデータで時系列も無視するけど、ここを借りてまとめてみよう。 最初の一軒は「劉山

LIVE@台北:閑散とした、ある土曜日のデパ地下とその他

一昨日、ニ月八日の土曜日は朝九時からの用事を済ませ、特に予定もないから、MRT市政府駅の近くへ少しぶらぶらしようかと思って、十時半に駅直結の統一時代百貨台北店に着いた。 ここ二年は鼻の粘膜が弱く、新型コロナウイルスの流行もあって、先月から自宅療養っぽい体制を取って、外出を控えている。休日で外に出るのも久しぶりなので、このデパートの外2階にある、リニューアルオープンしてから常時満席のスタバを覗きにいこうと――したら。 わはっ、いつもより人がずっと少ないぜ! やった!(不