カナリア外来へようこそ

「カナリア外来へようこそ」
仙川環

柔軟剤の匂いなど化学物質の成分に過敏に苦しんでしまう人や、
急に舌が過敏になって味を感じられなくなった人、
などなど、本人じゃなかったらわからない苦しみを抱えた人が救われる「カナリア外来」の物語でした。

精神的な生きづらさを抱えた人の物語かな？と思ったけど、そうではなくて、
どちらかといえば身体的な過敏反応というか、ストレスと言われてしまうとどうにもならない症状のことが詳しく書かれていました。

世の中には、ほんとに多くのことに苦しんでいる人たちがいて、その苦しみは私にはわからないけど、寄り添う気持ちを忘れないようにしたいなと思いました。
みんなそれぞれ、自分を大切に前向きに生きていけたら…。解決策を一緒に考えていけたら、と思います。

寄り添いすぎると疲れてしまうから、ほどほどに、寄り添う方も自分を大切に。

仙川環さん、医学を大学院まで学ばれた作家さんのようです。他の作品も読んでみたいな。視点がとてもあたたかいなと思いました。