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あなたの休日を最高のご褒美に!「休む」の意味を今こそ考える

こんにちは!どさんこ大学生RUNAです。

夏休みやお盆休み、みなさんはどう過ごされましたか?
…という休みの後に聞かれる恒例の質問がニガテな私は、今回「休日のすごし方」に注目してみました。

休みは成長のチャンス!学力向上のチャンス!と、先生や休み中の講習で聞く機会があったので…子どもの頃から、そして今でも休みが休みではないと感じてしまいます。
そんな時、まったく違うフィンランドの休日を知りました。

休日は、どう過ごしたの?
この質問の先にある、世の中が求める有意義な休日のすごし方に違和感を感じてしまう私は変なのか…?

フィンランドや昔の日本、漢字の意味から「休日のすごし方」をぜひ一緒に考えていきましょう!

フィンランドの長〜〜〜い夏休み

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フィンランドの夏休みがどんなものなのかを初めて知ったときは驚きました。

1年間で週に2日の休日と祝日以外に約6週間の休暇が保障されているフィンランドでは、そのうちの1ヶ月の休暇を多くの人が夏休みに当てます。
また、企業で働く人は夏の時期に4週間の有給休暇(職種によって4週間連続で取れない場合もある)、そして子どもたちも、約2ヶ月半の夏休みが一般的です。

この長い長い夏休みに子どもは学校の宿題や夏期講習がないんです。また、会社でも同じ期間の休みを職場の全員が交互に取ることができ、休みの間に仕事を抱えることはありません。

この休みが伝統的なものなので子どもを預けるのに祖父母などの協力があり、親御さんも子どもと同時期に休みを調節して取れます。子どもの預け先に負担を感じさせない文化があるのも魅力的ですね。

ひたすら何もしないから充電できる心とカラダ

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夏休みは、会社は開店休業状態、公立病院も救急以外の手術を9月以降に計画するなど国をあげた徹底的なお休み!(起業ブームのフィンランドでは、フリーランスの人たちの中には夏でも必死に働いている人もいますが)
その間には、森や湖といった自然豊かなところにあるサマーコテージで過ごすのが一般的です。ほとんどのフィンランド人が経験しているコテージライフは、フィンランド名物とも言えるものです。

コテージと聞くと別荘のようなものを思い浮かべましたが、フィンランドには約50万以上ものコテージがあり、所有している人もいれば借りる人もいます。施設もおばあちゃんのコテージやビーチコテージと呼ばれるものなどあり、水道や電気などがないものから、現代的なアメニティが全てそろっているものまで種類もさまざまです。

ちなみにどのコテージにもサウナは付いているそうです。

コテージライフでは、森の散歩やサイクリング、川での釣り、海でヨット

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周辺の森でのブルーベリー摘みやきのこ狩り

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鳥のさえずりを聞きながらの読書

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予定や時間に追われず、何もしない時間を国全体で楽しんでいるフィンランドの休日のすごし方は、長い冬を乗り切る力につながるでしょう。学校や仕事、全てのことに取り組むモチベーションも高くなると感じます。

「休みも忙しかった…休んだのかどうか分からない…」という声が聞こえる休み明け、私は思うのです。どれだけの人が風の声に耳を澄ませ、太陽の光をたっぷりと浴び、たっぷりと時間をかけて心とカラダの充電ができたのだろう。

人口も文化も歴史も違うフィンランドの夏休みを少しのぞいてみて、みなさんは何を思いましたか?
休みに対する個人の意識は、これまで積み重ねてきた社会制度やシステムが大きく関わっているからしょうがないと思われる方もいるかもしれません。

ですが、休み方も人それぞれ。わたしは、フィンランドのサマーコテージやいろいろな人・国の休日を体験し、自分流の最高な休日のすごし方を発掘したいです!

遊び日としての休日 ー江戸時代ー

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さて、ここからは我が国日本のお話です。
日本人の休日に関する調査では、「休みの間も仕事のことが気になる」、「休みがあっても何をしてよいのか分からない」という意見が多く聞かれるという結果が出ています。
たしかに、休みの間に仕事の電話があればすぐに受け、休みであっても仕事を気にかけ、休日返上で仕事をする私の家族のように、休みと仕事が切り離されていない人が多いのかもしれません。

では、昔から日本人の休み方はこうだったのでしょうか?

時を巻き戻すこと江戸時代…
勤勉をよいものと捉える価値観が生まれました。

それは、江戸時代の農家が負担の大きかった家畜の飼育をやめて、家畜がしていた労働を人間が肩代わりすることで生産力の向上を達成させた「勤勉革命」と呼ばれるものです。これは現在の「働きすぎ」の意識とつながっているように思います。

村ごとに農作業を定期的に休む労働休養日としての「休み日」、神事祭礼や民族行事のための「遊び日」に分かれ、それらは年間たったの20日程度だったといわれています。

しかし江戸時代後期、全国の村々でわき起こった若者の要求により、遊び日が増加しました。遊び日に行われる行事への参加は義務であり、仕事をすれば罰せられます。
休日は遊び日として、祭礼の際に、踊り・相撲・狂言などで遊び、休み日である休暇は活力を養います。このサイクルによって祭事などの文化の発展とともに、勤勉に働く国民性が根付いたのかもしれません。

「休」の文字…本当の意味とは?

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そもそも、私たちが普段使っている「休む」という字は何を表しているのでしょう?

にんべんに木と書いて「休」。
人が木によりかかり休むと解説するものもありますが、私は違う説に深い意味を感じました。

それは、人が戦を休み表彰されること、幸いであり、よいものという意味です。
漢字が出来た3千年以上も前の古代中国…
命がけの戦乱の時代に一旦休戦をし、軍の陣営で功績のあるものに褒美を与え、気持ちを次に奮い立たせる様子が文字になったという説です。

今、この瞬間に、黙々と仕事をしている人。家族を支え続けている人。
目標を実現するために練習し、学んでいる人。

休みなく働き続けている人、頑張っている人に喜びをもたらすものこそが「休み」です。

3千年以上も前の人たちも、次に進むには「休み」として「褒美」が必要だと感じていたのですね。戦の時代は功績をたたえること、今はそれぞれの好きなものを自分で自分にプレゼントする時代のように思います。

休みとは、あなたへのご褒美

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働き方がどんどん変化している今日(こんにち)。
私は、働き方が変わるなら、江戸時代の若者たちのように、休み方も良い方向に改革できるのではないかと思いました。

今まで積み重ねられてきた個人の意識は変化するのに時間がかかります。
しかし、この便利な時代の武器である「情報」を使えば、歴史を探り、意味を探り、他の事例を探り、自分の知識を広げてもっと自分に合わせた豊かな生活をゲットできるに違いありません。

私も休日をどう過ごしたのかの質問を気にするのではなく、自分にとってどういうものであったら「ご褒美」なのかを考えたいと思っています。フィンランドの夏休みからひたすら休む大切さを知ったように、みなさんにも自分に喜びをもたらす「ご褒美」がきっと見つかるはずです。

みなさんの休日のすごし方が、もっと幸せで溢れますように!

P.S.
このメディアの運営元であるエラマプロジェクトでは、フィンランドのウェルビーイングをはじめとした「わたしの豊かで幸せなくらし」についてのワークショップがたくさんあります。
ぜひチェックしてみてください!
https://elama.be/workshop/

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Text by どさんこ大学生RUNA


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