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「ジブン色」を探し続けて迷子になっている人へ。個性の本当の意味とは?

こんにちは、どさんこ大学生RUNAです。

突然ですが、みなさんに質問です。
あなたの「個性」は何ですか?
この質問…私はとても頭を悩まされ、そしてモヤモヤしてしまいます。

最近では、ジブン色=個性、カラフル=多様性
などと言葉を変換して使われる機会がどんどん増えているような気がします。

ノートパソコンの広告には、「ジブン色で、進め。」
ファッションビルの広告でも、「ジブン色でゆけ。」
マスクの広告では、「#じぶん色マスク」

このような広告を目にするたび、そして周りから「個性」という言葉を聞くたび、
「ジブン色って何だろう?」
自分に問い続けても答えがわからず、迷路から抜け出せないような状態になっていました。

そんな時、あえてジブン色を決めてしまおう!そう強行突破することを思いつきました。しかし、その安易な考えは危ういものだと反省することになったのです。

さまざまな疑問を抱えながら、エラマプロジェクト代表の石原侑美さんに「色」と「個性」にまつわる質問をさせていただきました。

個性、ジブン色、自分らしさ…
それらの言葉に縛られているように感じる方の心のモヤが少しでも薄くなればと願います。

ジブン色とは一生かけて追い求めていくもの

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人だけではなく、企業や会社にも関係のある「色」がもたらすイメージや、そして「個性」についても、ブランディングの専門家であるゆみさんに詳しいお話をお聞きしました。
以下では、よむエラマ編集長のいけかよさんにも一部お答えいただいています。

ブランディングについて

ーー色とブランディングには、どのような関係がありますか?

(侑美さん)
例えば、面接であれば企業や人事、会社側であれば顧客から思われるイメージが、自分の発信したい色や表情、形、ネーミングとイコール(=)になることがブランディングです。
でも、自分が演出することだけじゃなくって、自分がそもそも何者か?ということを探ることもブランディングの作業の1つになります。

また、ブランディングはバランスを取ることだとも思っています。

お客さんや相手に対する需要だけに応えると自分らしさを失ってしんどくなることもあると思うんです。相手の期待に応えようとして、自分が無くなってしまう…。
でも、自分らしさだけを押し付けても、向こうはいらないのにと鬱陶しがられて終わるっていうこともあるから、結局バランスを取らないといけないですよね。
なので、色も相手からどう見られたいかという観点だけではなく、自分がどうしたいかという観点と上手くバランスをとることが大事ですね。

結局、ブランディングってイメージを積み重ねていくことだと思っています。
つまり、いろんな発信(講座、ブログなど)をしていって、他人にいろんな刺激を送らないとその人の印象って心のコップには溜まらないですよね。
だから、色もそのうちの1つだし、音も、ネーミングも、匂いも…と、そういったものを相手の五感にうったえるように、いろいろ積み重ねた結果、ブランディングが出来上がるのだと思います。

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個性について

ーー個性を出してくださいと言われることがありますが、個性を出すとはどういうことだと思いますか?

(いけかよさん)
個性とはただココにあるものだと思います。個性を出してっていう人は、言葉の認識が違うのかなと…。それは、「自己主張してください」という意味じゃないかな?
人には近しい価値観、近しい好み、近しい考え方ってありますよね。それがあって、人は調和していくけれど、決定的に違うとこもありますよね。DNAが同じわけではないわけで、輸血してもうまくいかないこともある。そう思うと個性って「個」としてただココにあるだけのものだと思います。
(侑美さん)
個性とか自分らしさって一生出てこないものであり、そもそも自分を表現するものは何かっていうのは、一生追い求めていくものだと思います。
結局、今の自分は何か? 今見える顔の形が自分だし、話していることが自分だし、この話し方のリズムが自分だし…。そう思うと、一生変わらない自分って意外とないのかも?
結局、ありのままの自分ではなく、今のままの自分を認めたり、受け止めたり、「Being」を感じたりする。

ーーそもそも個性は、何だと思いますか?

(侑美さん)
個性は、唯一無二という意味ですよね。
そして、個性の対義語って何か?それは「無個性」じゃなくて、「社会の一部」なのかなって思っています。
フィンランドの言葉で言うと、一人一人の幸せが社会の幸せになる。結局、一人一人の幸せが社会になるってことだから、社会的や地域的な目線といった自分と相対するのも必要だし、社会と個のいい塩梅はどこなのか?
色で例えれば、自分は青だと思っているけど、周りには赤っぽいって言われる。でもそれってアンビバレント(相反すること)だけど、その中間色の紫がいいかもしれない。もしくは、白でもいいかもしれないし…アンバランスなものが共存するのもいいですよね。
そうやって、実は自分の色が自分にとって何色なのか?社会にとって何色なのか?を知っているかどうかだけなのかなと思います。

ーー個性について悩む人代表RUNAに対して

(いけかよさん)
22歳なら、まだ出会ってきた人数や経験とか相対的に少ないですよね。20年くらいの間で1番付き合ってきている人間は誰かって言ったら、自分自身なわけですよ。だから自分!自分!自分!ってずっと自分が自分を見ているから、人と比べて自分の個性がないように思って、いわば自意識過剰なわけです。

でも、いろんな人に出会っていくと、だんだん自分が薄くなっていく感覚があります。仏教思想に詳しいみうらじゅんさんは、仏教の「色即是空」という思想を引き合いに、「自分なくし」って言っていました。「自分探し」をやめれば人生はもっとラクになる、自分探しじゃなくて、自分なくしをする。
どんどん自分っていうのが無くなっていけば、個性がどうとか自信がどうとかも考えなくなると思います。

ただ、10代20代は、自分は何者なんだろう?自分は、なんて自信がないんだろう?自分なんて自分なんて…自分と対峙して、自意識過剰になって、個性?個性?って考えるプロセスは大事だと思います。それを経てわかっていくこともあって、その葛藤が自分を成長させると思います。

ーー最後にみなさんのジブン色は何だと思いますか?

(いけかよさん)
場面で変えるし、変わります。ジブン色を定めることは自分自身を縛りつける感じがするから私はあまりしたくない。そして、それはたぶん自分が決めることじゃなくて他の人が決めることかなって思っています。
(侑美さん)
自分は何色を持っているのかを知るのが大事だと思っています。
それは一色だけじゃなかったとしても、私は黒と紫と青と緑の色はあるけど、赤とかオレンジはもしかしたら足りないかもしれない、とか。
その自分の状態を知った上で、他の人はもっと違う色を持っているかもしれないから、その人との色が組み合わさると化学変化が起こるかもしれない!
だからこそ、自分が何色を持っているかを知るのは楽しいし、組み合わせるとまた違う色になるのも楽しいですよね。
なので、私は絵の具の筆を持っている状態ですね。

(インタビューここまで)

修行中の身として…

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小学生から高校生の間は、集団の中で協調性を学び、みんなと同じが良いとされていたはずなのに…
いきなり大学生になると、個性的な人=カッコイイになりました。
そして、就活では周りと被らない自分の強み、特徴、学生時代に頑張ったことが必要になりました。

今までとは打って変わって、突然周りと「違う」こと出すように求められると…次は、早く個性、ジブン色、自分らしさを探し出さなきゃと焦りを感じるようになったんです。
そんな私は、人生の先輩であり、専門家のお二人のインタビューで、すぐにジブン色を見つけ出そうとしなくてもいいのかなと気づきました。

これから、さまざまな人に出会い、経験を積んで、その時々の「今の自分」を感じ続けると同時に、他の人からの受け取られ方を知る修行が必要だと知ったのです。

きっと、みなさんもインタビューの言葉から感じることがあるのではないでしょうか?今、感じていること=今ここにある自分=個性。

個性がない人間なんていないという気づきは私にとって大きなものでした。
これからも繰り返し、相手と、社会と向き合い、その時々の自分の感じ方や思いが生まれます。そして、相手や社会からみた自分のイメージもどんどん更新されていきます。

この修行の積み重ねを通しながら、変わり続けるジブン色を一生追い求めていく道のりに心弾ませたいと思います。

みなさんも、今ここにいる自分を感じることを楽しめますように!

Text by どさんこ大学生RUNA

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