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マタニティトレーナーが解説!妊婦さんの8割が経験する尿もれの原因 vol.4

こんにちは、整体とピラティスのお店ekoronの山脇です。福岡で米認定団体AFPAマタニティトレーナーとして活動しています。

今回は、妊娠を経験したことのあるママさんの約8割が経験している「尿もれ」についてです。

なぜ尿もれは起こるの?

妊娠6~8ヶ月ごろに尿もれを経験した方が多いのではないでしょうか?この頃になるとお腹の赤ちゃんも大きく成長して、膀胱を圧迫することで尿もれが起きやすくなります。この記事では、妊娠中の尿もれがなぜ起きるのか、改善するためのポイントをわかりやすく紹介します!

妊娠中の身体の変化

妊娠中の尿もれは多くのママさんが経験します。妊娠するとママの身体は出産に向けて準備を始め、リラキシンというホルモンの働きで骨盤の靱帯はゆるみやすくなります。

妊娠中期になるとお腹も大きくなり、骨盤が上半身よりも前に出て腰が反ってしまう姿勢になり、くしゃみや立ち上がるとき無意識の尿もれが多くなってきます。

骨盤底筋の働き

この頃になるとホルモンの影響で骨盤が開き、お腹の赤ちゃんが大きく成長して膀胱を圧迫します。骨盤底筋が正しく働いていると、子宮や膀胱をしっかりと支えることができて膀胱の入り口にある膀胱括約筋(ぼうこうかつやくきん)やおしっこを我慢する時に収縮する尿道括約筋(にょうどうかつやくきん)がうまく収縮できなくなります。

少量であれば、骨盤底筋トレーニングや肩甲骨トレーニングによって尿もれを改善することができます。

注意!破水との見分け方

ただし、注意しないといけないのが「破水」です。特に「高位破水」は、子宮口より離れた高い位置で膜が破れているので量が少なくチョロチョロしか出ないので尿もれと間違いやすいのです。

尿もれは、くしゃみや立ち上がりといった腹圧が上がる時に出るのに対して、破水は何もきっかけなく起きます。

羊水は、妊娠15~19週頃までは無色透明ですが、後期になると赤ちゃんの皮膚や胎脂が剥がれて浮遊するので乳白色に変化していきます。

「あれ?これって破水?」と思ったら、迷わず病院に連絡してください。妊娠37週未満の破水は早産のリスクが高くなるので、自己判断しないでください。

まとめ

尿もれは、妊娠中に多くのママさんが経験します。尿もれの改善でよく紹介されるのが「骨盤底筋」ですが、骨盤底筋を鍛えても尿もれは改善しません。重要なのは骨盤底筋が無意識に機能する身体の使い方をすることです。

尿もれ改善については次回ご紹介していきます。

よくある質問(Q&A)

Q1. いつ頃から尿もれは始まるの?

妊娠中の尿もれは、主に妊娠6~8ヶ月頃から経験する方が多くなります。これは赤ちゃんの成長に伴い、子宮が膀胱を圧迫するようになるためです。ただし、個人差があり、妊娠初期から経験する方もいれば、ほとんど経験しない方もいます。

Q2. 尿もれの量が多いのは異常?

尿もれの量には個人差があります。くしゃみや咳をした時に少量漏れる程度であれば心配ありません。ただし、日常生活に支障をきたすほどの量の場合は、担当医に相談することをおすすめします。トイレに行く回数が極端に多くなったり、排尿時に痛みを感じたりする場合は、尿路感染症の可能性もあるので、要注意です。

Q3. 出産後も尿もれは続くの?

出産直後は多くの方が尿もれを経験しますが、産後の回復とともに徐々に改善していくのが一般的です。ただし、自然な回復を待つだけでなく、産後の骨盤ケアや適切な運動を行うことで、改善を早めることができます。出産後3ヶ月以上経っても改善が見られない場合は、産婦人科や専門医への相談をおすすめします。

Q4. 尿もれ用のパッドは必要?

妊娠中の尿もれ対策として、専用のパッドを使用することは有効な方法の一つです。生理用ナプキンとは異なり、尿もれ用パッドは尿を素早く吸収し、モレを防ぎやすい構造になっています。ただし、パッドに頼りすぎず、適度な運動や姿勢の改善など、根本的な対策も合わせて行うことが大切です。

Q5. 運動しても大丈夫?

適度な運動は妊娠中の健康維持に重要です。ただし、激しい運動や跳躍運動は避け、ウォーキングやマタニティヨガなど、負担の少ない運動を選びましょう。また、運動前にトイレに行くことや、水分補給をこまめにすることで、尿もれのリスクを軽減できます。なお、運動の種類や強度については、必ず担当医に確認してください。


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