erikosato

仕事でも無いのにほぼ毎日合成画像製作をやってる人。主食はインスト音楽。文字を絵としてみている。 基本、青いものが好き。

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仕事でも無いのにほぼ毎日合成画像製作をやってる人。主食はインスト音楽。文字を絵としてみている。 基本、青いものが好き。

最近の記事

シアスター・ゲイツ展・その2

 ということで後編と思ったのですがさらに長くなったのでその2にしました。 そうなんです。「アートは生活から離れすぎたんじゃないか…」というのが、帰りの53階下るエレベーターの中でふつふつと思ったことなんです。なんか、いきなり「ですます調」になってしまったけれど、これを考えるのはかなり壮大な事になりそうなので、その前にまず、この感想が湧いてきたきっかけとなった展示で感じた「違和感」に焦点を当てようと思います。(また、長くなりそうだ。。)  さて、今回の展示の入り口に置かれて

    • シアスター・ゲイツ展と民藝の話 その1

       シアスター・ゲイツ展  アフロ民藝   @森美術館 2024.4.24(水)~ 9.1(日) *展示作品については、写真撮影可でしたが、個人的に掲載する場合は、キャプションの文言の順番等細かく載せ方が決められていたので、間違いを回避するために、公的なサイトのリンクを文末に貼っています。作品だけを観てみたい方はそちらから見てください。  シアスター・ゲイツは米国シカゴのサウス・サイド地区を拠点に彫刻。陶芸作品、建築、音楽、パフォーマンス、ファッション、デザインなどメディア

      • 個性の生態系

        「この学校って、実は個性を生かしたいんじゃなくて、個性を隠したいと思う子が来てるんじゃないかって思うのよね。なぜかみんな爪を隠してる」  私は、「個性を生かす教育」と銘打った学校で高校3年間を過ごした。全校生徒3000人、公立高校で日本初の普通科総合選択制の学校、文部省の実験校として大々的に創設された学校だ。廊下の幅は11m、学内の移動に自転車が欲しいくらい広大な敷地と人数だった。学校は6分割され教頭も6人いる。ちなみに、総合選択制なので一人ひとりの時間割は、コンピュータが

        • 映像詩「水の環」上映会 

           国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。 これは、誰もが知っている小説、川端康成「雪国」の冒頭だ。最近、なぜかこの文章を目にする機会があって・・・というかそもそも有名な文なのに、あまり引っかかってこなかった自分の感性の無さというだけなのかもしれないが、この文を解りたいなと思う事が続いた。紛れもなく、その一つが、この上映会だった。  この上映会は、哲学者であり明治大学准教授の鞍田崇氏がファシリテーターを務めたもので、奥会津で撮影、製作されものだ。明治大学総合芸術系「環境

          「創作」を「制作」するということ

           先月ある映画を観てきた。 「変な家」という作品だ。この映画は昨年、覆面作家である雨穴氏のミステリー小説を映画化した作品である。彼について私は多くを知らないけれど、どうやらYouTuber兼ミステリー作家で、YouTubeでのムンクの叫び的な被り物の絵面の印象と、実写動画から書籍化という珍しいパターンということでかなり話題となっている人のようだ。この作品の前に「変な絵」という作品を書いていて、2作目ということになる。私は、去年ある覆面作家さんの作品を読んだので、もう一人くら

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          日本民藝館に行ったこと

          最近「民藝」に関する本を読んだ。 鞍田崇著 「民藝のインティマシー」「いとおしさ」をデザインする,  明治大学出版会,2015  この本を読みながら、そもそも「民藝」がどういうものを指すのかを知らなければ、文中に出てくる「民藝ブーム」という状態があったことすら全く実感していないという事に気づいた。早く言えば私の興味外の出来事なのだ。興味が無いというよりも意識していないことと言った方が正確かもしれない。そして、文中の「何かしら不快な淋しさ」これの指し示すものが、言葉にされて

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