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■ 其の218 ■ 週末あれこれ
大学説明会 / 雨宿り / 落語と講談
人口百万人の地方都市というのは、ほどよく暮らせる街だと感じています。
休みの日に、郊外へクルマを走らせ自然に浸ることもできれば、街中へ出て様々な体験を味わうこともできます。そんな対極の世界が身近にあります。
今週は、二日連続で大学説明会、そして落語会へ行きました。
📘まず土曜日
繁華街のビルの11階で開かれた大学進学説明会に行きました。大学のパンフレットを集めるためです。( 実は数日前にも同じ場所で別の業者が主催する同様の説明会がありました。そのときは申し込み不要の自由参加型で活気がありました。)
それと比べ土曜の説明会は、コロナ期を継承したような申込み型でした。 自由や気楽さがない分、にぎわいに欠けていた気がします。
大学のパンフレットは毎年改訂されています。今回、表紙の写真を見ていて驚いたことがあります。ある大学のパンフレットの表紙が、以前のようなミスキャンパス風の映えた女性ではなく、素の感じの学生達の写真になっていました。キラキラしたイメージは世相に合わなくなったのかもしれません。
そのあと、イオンモールの駐車場内に最近できた温浴施設に行きました。サウナ内にあるテレビは、当然広島カープの中継です。相手ロッテの佐々木朗希投手。以前、広島のベテラン會澤選手を怒らせヒンシュクを買ったとの話があります。が、そんなのは関係なく、完敗しました。
家に帰ると、知人から「チケットがあるから明日のカープの試合に行かない?」と誘いがありました。これ、広島人あるあるです。「うわっ 残念。2時から落語に行くから無理」と泣くなく断りました。
📘つづいて日曜日
朝十時に「東京の私立12大学フェア」に行きました。場所は平和公園内にある国際会議場です。東京の大学に行く予定の生徒はいませんが、その場の雰囲気を味わい、取りあえず資料をもらっておこうという目的です。
中会議場では大学ごとに40分程の説明会が開かれていました。わたしは、ミーハー気分で早稲田の説明会を聴きました。そこで驚いたのが、 「早稲田の「めざせ! 都の西北奨学金」です。これは、首都圏(東京・埼玉・千葉・神奈川)を除いた学生が対象の、返済不要の奨学金制度です。
4年間、毎年45万~70万を給付。
採用候補数1200人で、採用率は87%。さすが! 苦学生も包み込む早稲田のイメージ通りの制度です。
会場を出てから、ロビーで知人の原さん親子に会いました。両親と進学校に通う高2の息子さんです。「息子があまりに勉強しないので困っている」という原さんに、「大学説明会でも行ってみたら?」とわたしが声を掛けていたのです。
帰り際にアンケートに記入すると、長机にずらずらと並べられた12大学からのプレゼントを頂けます。わたしは「えっ、本当にこれ、良いんですか?」と言いながら、一番価値がありそうなモバイルバッテリーを頂きました。とはいえスマホを持っていないので、翌日塾の生徒にあげました。
落語は2時からです。時間を持て余したわたしは、けっこうな雨の中、靴を濡らしながら近隣を巡りました。
一つ目は、旧日本銀行広島支店を見学。地下金庫を会場にした「日本からの移民にまつわる展示」を観ました。その中に、南米に渡って農園で働いていた人が、都会に出て散髪屋さんになったという話がありました。理髪業は日本人相手でお得意様を得られるという確実性があります。
ふと考えました‥。今の生活から離れ、知らない土地に行ったとします。
料理人は毎日必要とされる仕事。
床屋は1カ月に一度必要とされる仕事。
医師や看護師は、病人やケガ人が出たときに必要とされる仕事。
さて、わたしは? 子どもがいる人限定で、一応必要とされるとは思いますが‥
まだ時間があったので、平和公園に戻り、広島平和祈念資料館に入りました。といっても雨宿りと時間つぶしです。
東館の地下で、英語で被爆体験を語る催しをしていました。会場には20人ほどの外国人がいました。一番後ろの席に6~7才くらいの男の子がいて、彼はひたすらスマホゲームをしていました。親に連れられて来たけれど、何のことかもわからないし、興味もないだろうし‥。
五分ほどでそこを離れ、奥にある資料室へ行ってみました。そこには百科事典ほどの特大版の「はだしのゲン」が置いてあり、それを読んだりしてから資料館を出ました。
落語会のホールは歩いて数分の古いビルにありました。
神田松鯉&三遊亭遊雀の二人会です。
その世界に疎い私ですが、神田松鯉師匠はどうやらとんでもない方のようです。人間国宝で、あの神田伯山の師匠で、81才にして煙草を我慢して東京から4時間かけて新幹線で来られたとのこと。ちなみに落語家ではなく講談師です。ただ、素人のわたしでもすぐにその凄さはわかりました。ふつうに喋っても、一番後ろのわたしの席まで明瞭に声が伝えわたってきました。
途中ウトウトしたり、中には完全に寝落ちした人もいましたが、それは話しが面白くないのではなく、語りが会場の中をあまりに自然に流れていたからだと思いました。「名人の域」とはこういうことなのでしょうか。
もう一方の三遊亭遊雀師匠は、昔は柳家、今は三遊亭と名字を変え、笑点の三遊亭小遊三師匠の弟子にあたるようです。昼間から酔っているように見えたけれど、それが芸なのか、わたしには分かりませんでした。