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減量指導のコツ

減量の指導は、私が栄養相談をする中で一番難しいと思う分野でした。
まず、自分自身が10kg増量したり、減量した経験がないので、目の前の患者さんが一体どんなことで悩んでいるのか?困っているのか?それを引き出すことにとても苦労しました。

しかし、そんなこと言ったら糖尿病の栄養相談も、小児の栄養相談も、どちらもで経験していないからできないということになってしまいます。
負けず嫌いな私は、今までと同様に、結果を出す栄養相談にこだわりました。
様々なセミナーを受けたり、経験を積むことで大事なポイントがわかるようになりましたのでまとめます。

①体重の記録

必ずやってほしいのが、体重の記録です。紙でも、アプリでもいいのですが、
とにかく毎日記録するようにお伝えしています。

太っている方の特徴として、ほとんどの方が体重を測っていません。健診の時にしか体重を測らないなんてこともザラです。1年に1回だと、体重が5kgくらい増えている方も結構いらっしゃいます。

体重を測る場合は、可能であれば、ただ体重の数字を書くだけではなく、グラフにするのがおすすめです。最近は体重を測るだけで自動でスマホのアプリが連動してBluetoothで転送してくれる体重計が1万円以下で購入できるので、手間暇をかけたくない方は最初にお金をかけるのもありです。オムロンだと血圧計とも連携できるので、機械が好きな方はそういうのをまとめて管理されてもいいと思います。

体重を測ることが大きなイベントではなく、日常の一部になることが大事です。
最初のうちは、測り忘れないように通り道に体重計を置いたり、棚にしまってある場合は出しておくなどの工夫点を患者さんと話し合うようにしています。

全く体重を測る習慣がない患者さんの場合は、まずはとにかく測る癖をつけることが大事です。
ただ、情報提供として、一番おすすめの時間は朝起きてトイレに行ってすぐであることを伝えておきます。朝起きてすぐは、食事や水分量に影響されずに一定の状態で体重を測ることができます。

その情報を伝えた上で、患者さんが朝は難しそうとのことであれば、患者さんが可能な時間に測ることを目標とします。
結果が出てくると、より条件を統一した朝に測った方がいいなと感じてくださる方が多いです。

体重を毎日測るメリットはいくつかあります。
その1つが、日々の体重や食事を意識するきっかけになるということです。私が栄養相談を始めた時に感じた壁が、「あっという間に3か月経ってしまった」と患者さんから言われることが度々あったからです。そのようにおっしゃる場合は、3か月間、ほとんど何も実行できていない可能性が高いです。

でも、体重を記録することで自然と毎日体重を意識するようになります。頭の言い方は、どうして体重が減ったんだろう?どうして減ったんだろう?とご自身で考えながら次の栄養相談まで過ごすことができます。
このちょっとのことなのですが、体重を測ることを意識することだけで、体重が徐々に減っていきます。

そして、減量の指導で結果を出すためには、次回の栄養相談をなるべく早く来ていただくように予約をお取りすることです。(外来の栄養指導の場合は、初月に限り同じ月に2回栄養相談をすることができるので、2、3週間後に来ていただくことができます。なるべく間隔を空けずに、もし間違った方向に進んでいたら、素早く軌道修正することが大事です。

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