第44回 我々は議論に慣れてない(by ドストエフスキー)
刊行開始! 「ESM Practice 実践英語・英会話力トレーニングドリル1 時制と助動詞 オープン問題」
English Sentence Maker 実践英語・英会話力養成テキスト第1巻~第4巻で、英語の時制・助動詞というエンジン部分の解説を終了しましたので、トレーニングドリルを刊行します。
had + pp,、過去形、have +pp、現在形、be + Ving、will、などの時制や、助動詞をどういう判断基準で使うかは理解した(している)。でも、それを使う機会がない、その判断基準を試したい。
そんな要望に応える一冊です。
今回はその内容とちょっとだけお見せします。
ガラケー持ってたな。
スマホ(今)あるよ。
さて、この二つの日本語の内容をNative English Speakerに伝える際には、時制を変えなければなりません。なにを使えばよいでしょうか? (回答例は末尾に。申し訳ないですが有料です)
☆「English Sentence Maker 実践英語・英会話力養成テキスト」および「ESM Practice 実践英語・英会話力トレーニングドリル」で使っている英文はすべて、Native English Speakerと協同で製作したものです。安心して、Native English Speakerの自然な英語を知り、習得してください。
【前書き】
今回、投稿するエッセイは7年前の2014年9月18日に水戸市の「文化問屋みかど商会」のファクシミリ配信誌に掲載されたものです。時節にそぐわない内容はご容赦ください。Native English Speakerと話していると、私はほかの日本人とちょっと違って、話していて手応えがあって面白いと言われますが、それは間違いなく恩師の哲学者中村雄二郎先生のおかげだと思います。そんなうちの教授のゼミを思い出して書いてみました。(著者)
【本文】
「徳さんって、そういう議論の仕方、どこで身に着けたの?」
あるNative English Speakerと話していた時のことです。
そのときは、東京の住環境に関しての話をしていたんですが、カナダ出身の彼女は「日本の部屋は狭くて快適じゃない」という主張をしていて、それに対して、私は「確かに快適じゃないけど、部屋が狭い分、掃除がしやすいし、モノがどこにあるかわかりやすくて機能的とも考えられるよね」と狭い=快適じゃないの解釈にツッコミを入れるというやり取りをしていました。
いわゆる「理由づけの正当性」を突き崩そうとしていたわけです。
そうすると、彼女は、あ、それもそうね。とのこと。
冒頭の質問は、そのあとに出てきたものです。
なんで? と返すと、そういう会話の持って行き方をするNative Japanese Speakerは少ないからとのこと。
多くのNative Japanese Speakerは「快適じゃない」という主張に対して、「そうそう」と同意して終わるか、「そんなことない」と反対するだけで、その理由も言わないで終わるのだそうです。
相手の主張を認めたうえで、その理由づけなり、理由づけの正当性をつつくというのはあまりいないタイプなんだとか。
そんなこといわれても、生来の理屈っぽさで、どこで身に着けたわけでも……と、その時は答えたのですが、よくよく考えてみると、確かに昔から理屈っぽいのは理屈っぽいけど、話を盛り上げる方向に理屈っぽさを使うようになった時期があるなぁと気づく。
高校までは、相手の意見が自分を違うと徹底的に言い負かしてしまうタイプのファイターでした。たとえば、30年ぐらい前は、まだ純文学が高尚で山本周五郎のような大衆文学は低俗、SFなんて文学の範疇にも入らないゲテモノだみたいなことをいう文学高校生がいて、頭に来て、徹底的にやっつけて泣かしてやったことがある。ホント扱いにくい人間でした(あ、今も?)。
まあ、そんな理屈っぽさというナイフを振り回すキケンな(笑)ガキだったわけですが、いつからか話の仕方が変わったのは間違いなくて、それがいつだったかというと大学のゼミに入ってから。
やはり、哲学者の中村雄二郎教授のおかげなのだなぁ、と思います。
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