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自由律俳句

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スマホのメモアプリに書き留めている自由律俳句。10個以上貯まったらまとめて投稿します。
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記事一覧

自由律俳句 1111.2024

自由律俳句 1111.2024

あの小声の所以は僕

夕焼けが染めるセピア色の心

意外と小林みたいな苗字だろう

薙刀を持ったおばあさん電車乗車

「なんて欲張りな子なの」と笑顔の母

14年前の風が吹いている

隣席で勃発するXみたいな内容の論争

踏んだ場数の違いを見せつける居様

いつか好きなことだけで稼ぐまで

自転車の手製のカゴにネギ

自由律俳句 1021.2024

自由律俳句 1021.2024

AIが提案する人間味が増した文字列

家は片付けてきた

読ませる気のない文章にも作者

知り合いがいなければよかった

応答がない訊けていない

飛ぶことを忘れた鳩達

3の左手で歩く警察官

多分脈がない目の合い方

「墓石は動かず草を抜く手動く」

自由律俳句 1004.2024

自由律俳句 1004.2024

渾身のエンターが響く

初めての美容室に行く程度の緊張

念の為AIに敬語

皇居で浮いている

飛行機を指さすトンボが止まる

おまけ:最近のメモ紹介

「寄り道は気づかない幸せの形」

yamaの楽曲『クリーム』の中の歌詞

「お前はな、親からもらった肛門括約筋があるわけやろ?それを収縮することになぜ命をかけない?」

日テレ『ガキの使い』のフリートークの中で、うんこぴーぴーで番組を欠席した浜

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自由律俳句 0925.2024

自由律俳句 0925.2024

ご褒美のビールを撮り合う時間

家で酔いすぎた

行きつけが閉まってる

お土産でもらったキーホルダーに気づかれたい

特別な空き箱をベットの下に

疎遠なあの人の誕生日らしい

懐かしい匂いがわかるようになった

執拗に右に行きたがる犬

日本からいなくなってはいけないあんな人

決めた呼び方で初めて呼べた記念日

自由律俳句 0912.2024

自由律俳句 0912.2024

お気に入りの喫煙所だった

参加理由を弁明できる飲み会

裸の梨でふさがれた利き手

酔わなきゃ言えなかった

急ぎ閉じる既読を確認したのち

ストーリーを覗き見する技術

まさか年齢確認をされるとは

まだイヤホンを取りに引き返せる距離

現金のみの店と知り立つ

うまく笑えた写真専用のアルバム

自由律俳句 0907.2024

自由律俳句 0907.2024

新札で払うしかない

渋滞に出会えた帰路

骨が剥き出しのビニール傘を差している

gucciを着せた子の手を引く親

強すぎる雨で盛り上がる

日焼けした足の甲に跡

外国人で賑わう浅草の夜

思いの外仰々しい抹茶ラテが来た

ちょい盛りまでは無料らしい

洗濯はできた休日

テープで貼ったポスターがまた落ちている

昼寝して起きて今