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富士山の写真撮影に関する観光公害問題

外国人観光客「富士山を見られなくするなんて悲しい」「仕方ない」映えスポットに黒幕…町は「苦渋の決断」

富士山がコンビニ店の屋根の上に乗っているような光景が写真に撮れるスポットとして2年ほど前から海外のSNSなどで話題になり、外国人観光客らが殺到。同町によると、主に「道路を横切る、飛び出すなどの危険行為」「私有地への立ち入り、無断駐車」「たばこのポイ捨て」の3点のマナー違反が続出し、地元住民から町に苦情が相次いでいた。

https://news.goo.ne.jp/article/hochi/nation/hochi-20240521-OHT1T51207.html?utm_source=pocket_mylist

インドネシア人の20代男性は「富士山を見られなくするなんて悲しいね」としながら「周囲のみんなが迷惑しているなら、設置は正解かも」と理解を示した。30代台湾人女性は「ここは台湾でも有名なスポットで、黒幕の設置もニュースで知っていました。深刻な事情があるのだから、仕方ないかな」と苦笑した。

一方で、中国人の親子連れの40代女性は「他に似たような写真が撮れるローソンがあるので、そっちに行ってみます」

https://news.goo.ne.jp/article/hochi/nation/hochi-20240521-OHT1T51207.html?utm_source=pocket_mylist

富士山とコンビニというのは、外国人にとっては日本を象徴するものになっています。その2つが映り込んだ写真が問題の発端となりました。スマホやSNSでは、気軽に写真を撮ったり楽しめたりする事が出来ますが、その一方でマナーや常識が欠けているユーザーも見られるようになりました。

いわゆる「映え」文化と目立つ事を是とする一部のSNS文化の組み合わせにより、特定の場所への集中や非常識な写真の撮り方が起きてしまっています。映え文化では、「何が何でも写真写りが良くてバズる」写真を撮る事が目標となってしまい、マナー、思いやり、写真に写った対象への理解などは二の次になってしまいます。

更にインバウンド政策や訪日客数の数値目標によって、政府、行政、観光業界は「何が何でも訪日客を呼ぶ」方針を頑なに押し通しています。円安もその方針に拍車をかけ、訪日客の数自体が増えた分、マナーが悪い人や日本の常識が理解出来ない外国人の数自体も増えてしまいました。つまりSNSの拡散・映え文化の普及と、インバウンド政策の時期が重なってしまったわけです。

モラルに関する考え方や常識のあり方が違う国もありますし、察する文化がない一部諸外国とその諸外国の出身者に関しては、「禁止」されている事を明示しないと「ここでそういう事をするのは迷惑です」と伝わらない面があり、性善説はもはや通用しません。

もちろん「さすがにコンビニの前に押し寄せるのは迷惑では?」「ポイ捨ては駄目なのでは?」と思う外国人や、マナーを守っている外国人もいますが、そうではない外国人が目立っているのも事実です。その一部の非常識な外国人に対して、黒幕をかける事によって「禁止」「迷惑」を示しているわけですね。

今回話題となったのは富士山ですが、日本では山や自然に関する考え方が一部諸外国とは違う面があり、この考え方が訪日外国人と共有されていないと思います。

日本人は自然を敬い、愛する。そして、自分たちが自然の一部であると考える。経済活動と都市化によって汚された場所もあるが、自然の美しさは、概して日本列島のどこでもよく守られている(中略)自然との連帯、調和、共存、協調の感覚を持っている。

「英和対訳 神道入門」山口智 著

自然を敬う気持ちがあるならば、自然を写真に収めてもマナーや常識をわきまえるでしょう。日本中が黒幕だらけになる前にそうした気持ちを持った方が増えるといいですね。

最後に:富士山ではないのですが、岩木山の写真です。



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