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要領が悪いと悩んでいる方へ、仕事効率アップのためのたった一つのテクニック

ワーママの皆さん、仕事する時間は決まっていてなかなか残業ができない。仕事が時間内に終わらずに結局次の日に回してしまって、仕事の火の車...ってことになっていませんか?

私は2人の娘を育てながら仕事をしています。仕事をする時間は9時から17時まで。周りはだらだらと業務時間外にも仕事をして当たり前のように残業をつけない、世間で言えばブラック企業。(研究の世界だからしょうがない?!)

子どもを保育園に預ける時間と迎えに行く時間が決まっているので残業はできません。効率よく仕事をするために毎朝ToDoリストを確認して、こなしているといつの間にか1日が終わってしまいます。

一生懸命休みなしに仕事しているのに、なかなか仕事が前に進まない。周りの人たちは時間に余裕があるようで、私みたいに動き回っていないのです...

ふと、「私は要領が悪いのかも...時間の使い方が下手なのかもしれない...」と思い始めました。もしかしたら、やらなくても良いことをたくさんやっているのかも。自分で今していることを把握するためには、今の仕事を客観的に、俯瞰的に見た方が良いのでは?と思ったのですが、どうしたら良いかわからず。

そんな時に、本屋さんで「私を買って!」と主張する本に出会いました。悩んでいる時には、その悩みを解決できる本に巡り合えるもんなんですね。伊賀泰代さんの『生産性』です。迷うことなく手に取り、レジに持って行きました。

私の「要領の悪さ」を解決してくれる、すぐにできるテクニックが書いてあったのです。

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◇『生産性』とは?

著者はビジネス書界では有名な伊賀泰代さん。

1993年から2010年までマッキンゼーで人材育成、採用マネージャーを担当。2012年にはその経験から『採用基準』という本を出版されています。

社会はブロガーの「ちきりん」ではないかとまことしやかに囁かれています。


マッキンゼーにおいて、「生産性」が高いとはどういうことか?

『生産性』では、

・やるべきことの優先順位が明確
・優先順位が低いことは大胆に切り捨てる判断能力
・常に結論を先に表明(無駄な説明時間や誤解が生じる余地を削ぎ落とす)

が生産性が高い人だと書かれています。

生産性が高いというのは単に「頭がよい」「仕事が速い」というわけではないのです。

◇マッキンゼーで「生産性」の低い人に行っていたアドバイス

伊賀さんはマッキンゼーの新人コンサルタントをしていた時に、生産性が低くて悩んでいた新人社員にこんなアドバイスをしていたそうです。

「キッチンタイマーを買って作業時間を可視化するように」

どういうことかというと、

キッチンタイマーで自分が仕事に使っている時間を把握する。資料作成にかかった時間など。

1日でできると思っていたことに3日もかかってしまうということはザラにあります。資料作成だけだと一日中タイマーを回してていも終わらない。これではキッチンタイマーの意味はありません。

資料のグラフ作成には、「資料を探す時間」「資料を読む時間」「数字を書いている時間」「グラフを作っている時間」という幾つかの工程があります。それぞれの工程にかかった時間を記録していくのです。

すると、「資料を探す時間」に1時間もかかっているということがわかったりするわけです。

自分が時間をどのように使っているか、把握できれば後はその時間をどのように短くできるか考えるだけです。


とまぁ、本当に簡単なことなのですが...

もう少し深掘りしてみようと思います。「生産性が高い」とは対照に「生産性が低い」とはどういうことなんでしょうか?

一言で言うと、「付加価値の低い作業に時間をかけている」。

見た目がキレイなグラフを時間を作ったり、無駄な資料を集めてしまったり...

でも、付加価値が低いかどうかなんてわかりませんよね?キッチンタイマーがすごいところはここです。

どの仕事に、どれだけの時間をかけているのか記録する

これだけで、仕事の見える化と時間の見える化ができるのです。仕事の見える化ができると、自分はどんな仕事をしているのか自然にリストアップできるのです。(紙に書くのが良いかも)付加価値が高いか、低いか文字に起こされるとわかったりします。

また、時間の見える化ができるとこんな作業にこんな時間を使っていたのか!と気づくことができます。記録をつけることで、作業時間が短くなることを実感できるので効果が見える化できるのです。

ダイエットしているのに、体重計に乗らなかったらダイエットの効果が実感できいないのと一緒です。


◇マッキンゼーのアドバイスのここがすごい!

マッキンゼーのアドバイスは「キッチンタイマーを買って時間を測りましょう」だけなんですけど...これって2つの点ですごいと思うんです。

一点目は具体的な指摘をしないところ。二点目は相談しに来た人にしかアドバイスしないところ。

「仕事が遅くて悩んでるんです」と言われたら、「資料集めの効率が悪いんだよ」とか「グラフはそんなキレイに作らなくても良いんだよ」など、どうしても具体的な指摘をしてしまいがち。でも、マッキンゼーは違います。キッチンタイマーを渡すだけ。

これ何がすごいかって、「自分が何が悪いか気がつくように仕向けている」んです。他人に指摘されると受動的なので思考停止状態です。が、自分で気がついてどうしたら良いか考えるのは能動的で頭をフル回転させますよね。すると、人はどんどん成長していくんではないでしょうか。

二点目。『生産性』を読んだ時に、効率よく生産性を高めるために新入社員全員にキッチンタイマーを持たせれば良いじゃんって思ったんです。でもそうしないところが、マッキンゼーの凄いところなんじゃないかと。

問題意識を持った時(生産性が低くてどうしたら良いんだろう?と悩んだ時)が、人が成長する時なんです。そう言う時に、的確なアドバイスができることがポイントなんだと思います。問題を解決したいと目的意識を持っていれば、キッチンタイマーの効果は絶大です。最初から新入社員に持たせても目的意識は低いので効果は薄いんだと思います。

◇これは『生産性』に書かれているほんの一部

『生産性』にはこの先のことも書かれています。

時間を把握できたら、今度はどのように効率よく短くしていくのか?その短くできた時間で次は何すれば良いのか?も書かれています。

手元に置いておいて、何度も読み返したい一冊。

実際に、私の仕事でも使えるようにキッチンタイマーを購入しました。

人を育てることと子どもを育てることは共通点がいっぱいあるなと感じた一冊。子育て本としても有用かも。

それでは、また!

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