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聞く耳を持たない人にアドバイスはできない

小中高大に限らず「学校の先生」は、「習うより慣れろ」でやっている人がほとんどだと思います。

いや、一部の教育系大学であれば、授業のやり方とかコツみたいなことを徹底的にトレーニングしているのかもしれませんが。

企業であれば、改善すべき点があれば上司なり同僚なりが注意したり、あるいはアドバイスしたりするんでしょうけど、学校の先生は基本誰からも注意されないですからね。

生徒・学生の反応を観察して「この言い方だとうまく伝わらないな」と思ったら次は別の言い方にするとか、逆に「わかった」という反応が多ければ「この方法はうまくいくな」と思うとか、結局自分で判断して改善なり工夫なりしていくしかないわけです。

個人的には、より向上するためには苦い言葉であっても第三者の意見は参考にすべきだと思っているので、他の先生にも聴講してもらいたいとマジで思っているのですが、なかなかそういう機会ってないんですよね。

今年度から実習が大々的に変わって、昨年までと違うメンバーでチームを組むことになりました。実習中はチームの先生方全員で取り組むので、これ幸いと私の担当回のあとで他の先生方に「どうでした?」と伺ったのですが…。

異口同音に「よかったです」「わかりやすかったです」と言われてしまいました。むー。

若手の先生からすると、私は、ほら、「口うるさいババア」じゃないですか(苦笑)。そういう人に苦い意見なんて言いにくいに決まってますよね。ああっ…。

先日はその「若手」の中でも「最若手」の先生の担当回でした。事前に資料がメールで送られてきたのですが、ざっと目を通すといろいろと気になるところがある。赤ペンでちまちまと書き込んだものの、いやまて、こんなのをクソババアから渡されたらパワハラだと言われるかもしれぬ。

おそるおそる、「少し気になるところがあるので指摘してもいいでしょうか」とごく柔らかく(当社比)切り出して、一つ一つ細かく説明して、でも最終的には結構な量のやり直しを(遠回しに)指示してしまいました。

実習本番も進行や説明で気になるところはたくさんあったので、終わった後で指摘すべきかどうか迷いました。迷ったのですが、本人が必要としていないのにあそこはダメここはダメとネチネチとダメ出しをするのは良くないか、と結論づけました。なので本人からアドバイスや意見を求められたら話そうと決めて頭の中で改善点を整理していたのですが、全く聞かれることもなく終了。なので結局何も言えずのままでした。

もっとも、こういう悩みは企業であっても同じなんだろうなと思います。経験のある人が「ここを直せば確実に良くなる」と分かっていても、それを言われる相手に「受け入れ態勢」が整っていなければ意味がないんですよね。良かれと思ってアドバイスしているつもりが「ウザい」とか「うるさい」とか思われてたりするかもしれないし。と考えると、世の中の「上司」という人たちは大変だな…。