【詩】永遠の一部
朝6時起床
昨晩はよく眠った
起き抜けの紅茶一杯
無農薬の茶葉のアッサムティー
眼球は虚空を彷徨う
サンドイッチを平らげたら
さて日課の散歩に行くか
今日は公園の並木道を抜けて
隣町のコンビニまで
ホットコーヒー飲みに行こう
日曜日のゆるやかな歩行
風は凪いでいる
この千里という町は
本当に自然溢れる町だ
並木道の両側に立ち並ぶ
ソメイヨシノを見ながら
しみじみとそう思う
その昔この町一帯は
千里山という山だった
万博が開催される頃
山を全部切り開いていった
緑が無くなるのが惜しかったのか
所々自然を残してある
千里の町のあちらこちらに
桜の木が 自然が見られる
*
並木道も終わりに差し掛かった頃
凪いでいた風が
ゆったりと起こってきた
すると僕の目の前に
枯れ葉が一枚
はらりゆらりと
舞い降りてきた
あっという間に
二枚 三枚 四枚と
無数の緑や茶の葉っぱが
風に揺られて降ってきた
悠久の時の流れを巡って
落ちてきた枯れ葉ひとひら
両の手で掬った
その時僕は思った
僕は永遠の一部を手にしたのだ
千里山の時代から
はたまたその大昔から
繰り返されてきた季節
そしてこれからも
繰り返される季節
そして今 2023年4月2日
僕が手にした枯れ葉は
永遠の律動の小さな小さな一部
ささやかだけれど
永遠を切り取った一部
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければサポートお願いします。詩集を出す資金として使用します。