乗船券を持って
2021年4月。Runtrip号には新たに2名のCrewが乗船し、9名の乗組員で出港することになった。複業や業務委託などで支えてくれているメンバーを含めると30名を超えるチームだ。
2020年という先が見えない荒波の中で、どうしても大切な積荷を捨てなければならなかったり、船底やマストを補強しながら進んだり、大荒れの航海をなんとか乗り越えて辿り着いた港。
そこで、新しいメンバーを迎え入れた。
これからのさらなる大荒れの航路も、きっと一緒に笑って進めるだろうと思える自慢のメンバーだ。1人はRuntrip初の新卒社員。そして、1人はポジティブ妊婦(親しみを込めてみんなはそう呼んでいるが、その話はまた今度)。
場所は横浜にある某桟橋。デザイナーさんがパパッと作ってくれた「Runtrip号への乗船券」を授与して、少しばかりのお祝いをした。
こんなご時世だし、残念ながらこの港に長く停泊することはできない。またすぐに船に乗り込み、大海原へと漕ぎ出している。
なぜ、「もっと自由に、楽しく走れる世界」を創るのか
新しいメンバーを迎えて次の目的地を目指すことで、改めて『なぜ』そこに向かいたいのかを考えるいい機会となった。
Runtripは「もっと自由に、楽しく走れる世界」を創ろうとしている。
なぜ創ろうとしているかというと、1人でも多く幸せに暮らせる人を増やしたいからだ。
私は、幸せに生きるために一番大切なことは、自己肯定感だと考える。
お金も、地位も、人脈も、経験も、当然すべて大切なものだけど、結局のところそれらは他人と比較できる物差しでもある。
自分を好きでいられる人生ほど、素晴らしい人生はないような気がする。それは、誰かと比較した相対評価的な幸せではなく、自分基準の絶対評価的な幸せ。それこそが、自己の肯定だと思う。
走ったあと、なぜかちょっとだけ自分を好きになれる。
実は、誰しもがそんな経験に心当たりがあるのではないだろうか。走る前は億劫なのに、走ったあとはとても晴れやかな気分だし、そこに向き合った自分を褒めたくもなる。この「ちょっと自分を好きになれる行為」は、人が生きる上でとても大切な価値ではないだろうか。
大それた世界の変革や、劇的に世界をよくする技術ではないかもしれないが、「世界中の人が、ちょっとだけ自分を好きになれる瞬間を創ることができる」ということが、ランニングの持つ本質的な力な気がする。科学的なエビデンスからも、これまでの経験からも強くそう信じられるようになってきた。
もちろんランニング以外にも、体を動かすという行為にこうした効果はあるだろう。しかしランニングほど、いつでも、どこでも、誰にでも、肉体的にも、精神的にも、その体験を提供できるアクティビティはなかなかないような気がする。
にもかかわらず、いまだに多くの人は走る行為に対してネガティブな印象を持っていることは事実だ。
だからこそ、ランニングはもっと自由に、楽しくならなければいけないと思う。ちなみにこれは「速さ」への否定ではない。ピリッと走ったり、ふわっと走ったり、どんな形でランニングを楽しんでもいい。
とにかく世の中に1人でも多く「いつまでも走り続けられる人」を増やしたい。なぜなら、その人の分だけ幸せな世界が広がっていくからだ。
今のところはこんな風に思っていて、Runtrip号の乗組員たちも同じ目的地を目指してくれている。目線のずっと先に、とても明るくクリアなビジョンを共有できていることこそがRuntripの強みだ。
「もっと自由に、楽しく走れる世界へ。」
一緒にこの未来を目指したいという方は、ぜひWantedlyも覗いてみてほしい。復業としての働き方も大歓迎。
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