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「出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと」 花田菜々子

ヴィレッジヴァンガードで10年以上働いてきた店長の女性が、ある人生の分岐点に直面した一年の間、出会い系サイトで知り合った人に合いそうな本をすすめていったという実話に基づいた作品。(一部フィクション)

タイトルが面白くて手に取った。
出会った人のことが短編的に書かれてるのだろうと、エッセイ感覚で読み始めたが全然違った。これは完全にある女性が成長していくサクセスストーリー。そのキッカケの一つが出会い系サイトだっただけの話。

もちろん話に出てくる、サイトで知り合い実際に会った人たちのキャラも強烈で、その30分間の会話のやり取りだけを文にしてもめちゃくちゃ面白い。本当に変な奴ばかり。

でもこの作品が何より面白く魅力的なのは、やはり主人公である作者の花田さんだ。

一つの出会いが終わってからの振り返り、分析をして次の出会いへ繋げる流れとかどの仕事にも当てはまると思う。その分析の考え方とか特に。

70人に会った最後の結末もすごい良かった。こんな人って変わるんだなっていうことと、やっぱり経験や知識は最大の武器になるということがよく分かった。

この話にはたくさんの本の名前や作者の名前が出てきます。
本が好きな人も楽しめるだろうし、そうじゃない人も本を読むキッカケになれる作品だと思います。

最近は聞いてもないのに本をすすめられるのは嫌いなので、自分も極力聞かれない限りはすすめないようにしているのですが、この本に関しては全力ですすめたいです。

この本は人が人にすすめて循環していくために生まれた作品で、この文を書くことでその役割に自分も少しでも貢献出来たなら、それはそれは素敵なことだなと思います。

そう考えたら明日朝を迎える事が憂鬱なはずなのに、今日は気持ちよく寝れそうな気がします。

#花田菜々子
#出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと
#読書 #読書感想文

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