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for goodはなぜ永遠なのか


日本語では「○○のために」のような意味で捉えられる"for"と、「良い」など幅広い主にポジティブな意味で使われる形容詞の"good"が組み合わさったとき、「永遠に」とか「永久に」といった意味になります。

なぜなのか皆目見当もつかないし、それぞれの単語が普段使われている意味から類推してみても、よく分かりません。

そこで今回は、"for good"がなぜ「永遠に」という意味になるのかについて、とても簡潔に憶測していきたいと思います。
※for goodの意味の起源については、学術界においても最終的な結論(答え)はなく、「諸説ある」レベルにとどまっているそうです

●for
まず、"for"が持つ意味について辞書で調べてみると、私たちが馴染み深く使っている意味以外にも

"used as a function word to indicate duration of time or extent of space" (Merriam Webster)

や、

"used to show an amount of time or distance" (Cambridge Dictionary)

といった意味も持つようです。
「時間」をある一定のまとまりとして扱う時にも"for"を前置詞として使用することが分かりました。

●good
続いて"good"についても調べてみると、
名詞で"time"という意味も持つようです。(Cambridge Dictionary)
このことから、"for good"における"good"は形容詞の"good"ではなく、名詞の"good"(「時間」)として用いられているのではないか、という予測が立ちます。


●二つの語を組み合わせると
時間のまとまりを示す"for"と、概念としての時間を表す"good"が組み合わされることにより、そこから派生的な意味で「永遠に」という意味が生まれたのでしょうか、、、?


、、、
正直あまりしっくりきませんね。

しっくり来なかったのでChatGPTに聞いてみました。
残念ながらこちらの方が納得感があります。



「for good」が「permanently(永久に)」という意味になる理由は、英語の歴史や語法に関係しています。この表現は、中世英語から使われてきたもので、「good」という単語が「よいこと」「最終的な安定」などの意味を含んでいた時代に由来します。

詳しい理由:

  1. 「good」の広義な意味:
    「good」という単語は、「善」や「利益」のみならず、「完全なもの」「最終的な状態」を意味することがありました。この意味が転じて、「もうこれ以上変わることがない」「最終的に良い状態に到達する」という意味合いを持つようになったのです。このため、「for good」は「これで終わり」「もう変わらない」という感覚を持つ表現になり、「永遠に」「永久に」を表すようになりました。

  2. 慣用的表現としての発展:
    英語にはいくつかの言い回しや慣用句が時間とともに意味を広げたり、別の意味を持つようになる例があります。「for good」もその一例です。もともと、「良い方向へ永久に」というようなポジティブな意味合いで使われていたものが、単に「永久に」「完全に終わり」というニュアンスに定着しました。

  3. 対比的な表現とわかりやすさ:
    「for now(今のところ)」「for a while(しばらくの間)」といった時間的な制約がある表現と対比する形で、「for good」が「完全に終わり」「永久に」と解釈されるようになりました。特に、何かが終わる際に使われることが多く、たとえば「He left for good.(彼は永久に去った)」のように、戻ってこないという意味で使われます。

このように、言葉の歴史的背景と語法の発展が重なり、今日「for good」が「永久に」を意味するようになったのです。



なんだか悔しいので考え方を変えて、英語史的な観点から"for good"について別途解説したいと思います。

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