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American New Cinema
前に『映画で読むアメリカ』という本のことをここに書いたわけで。
American New Cinema
【1960年代後半から1970年代半ばにかけてアメリカで製作された、反体制的な人間(主に若者)の心情を綴った映画の、作品群を指す日本での名称。
ニューヨークを中心としたムーウ゛メントである、ニュー・アメリカン・シネマとはまったく別である。 USAでは、この時代を「ハリウッド・ルネッサンス」と呼称する。】
――以上、ウィキペディアより。
やはり、ウ゛ェトナム戦争(1959~1975.Apr.30)などの時代背景、影響を抜きには語れないとこがあるが (「などの」としたのは、それだけとは限らないと思ったから)、 まぁ、そこら辺りはウィキペディアをみてもらうなり、自分で調べてもらうなりしていただくとして、
私は、ここではその作品群の主なものをあげておくにしておこうと思う。
それをながめてみているだけでも、その作品群の特徴なり時代背景が、思い浮かんでくることだろう。。と、思う。
私とて、同時代世代ではないが、 有名な映画作品がいくつもあるのだ。
『俺たちに明日はない』1967.監督、アーサー・ペン
/ウォーレン・ベイティ、フェイ・ダナウェイ
『卒業』1967.監督、マイク・ニコルズ/ダスティン・ホフマン、キャサリン・ロス
『ワイルド・バンチ』1968.サム・ペキンパー/W・ホールディン
『イージーライダー』1969.デニス・ホッパー/P・フォンダ、J・ニコルソン
『明日に向かって撃て』1969.ジョージ・ロイ・ヒル/P・ニューマン、R・レッドフォード、キャサリン・ロス
『真夜中のカウボーイ』1969.J・シュレジンジャー/D・ホフマン、ジョン・ウ゛ォイト
『小さな巨人』1970.アーサー・ペン/D・ホフマン、フェイ・ダナウェイ
『いちご白書』1970.スチュワート・ハグマン
『フレンチ・コネクション』1971.W・フリードキン/ジーン・ハックマン、ロイ・シャイダー
『バニシング・ポイント』1971.『ダーティ・ハリー』1971.ドン・シーゲル/クリント・イーストウッド
『少年は虹を渡る』1972.ハル・アシュビー
『破壊』1973.P・ハイアムズ
『スケアクロウ』1973.ジェリー・シャッツバーグ/ジーン・ハックマン、アル・パチーノ
『カッコーの巣の上で』1975.ミロス・フォアマン/ジャック・ニコルソン
『タクシードライバー』 1976.マーティン・スコシッセ/R・デ・ニーロ、ハーベイ・カイテル、ジョディ・フォスター
もちろん! これですべてというわけではない。
約10年間。
こうして、あらためて眺めてみると、私の好きな映画がだいぶあって、びっくり!!
さらに、ウィキペディアでは、このアメリカンニューシネマの作品群の終結について、こう書いてある。
【ウ゛ェトナム戦争の終結と共に、反体制運動も下火となっていき、それを反映するかのごとく、ニューシネマの人気も下降していく。
アメリカン・ニューシネマで打ち出されたメッセージは、〈個人の無力〉だったが、'70年代後半になると『ロッキー』に代表されるように〈個人の可能性〉を打ち出した映画が人気となり、さらに『スターウォーズ』のヒットにより、再び'50年代の夢とロマンの大作などが復活。 ウ゛ェトナム戦争により、強い大国アメリカの理想像を打ち砕かれ、暗いニューシネマの虚無感に共感していたアメリカ人らは、戦争の終結と共に、明るく希望ある映画作品を求めたのだ。
アメリカン・ニューシネマは、ニューアメリカン・ドリームにとって変わられることによって、事実上、その幕を閉じたのだった。】
蛇足。
ニューアメリカンドリームで再びアメリカは自信を取り戻したのか?アメリカは懲りずに?ブッシュを大統領に選び、 アフガニスタンに、さらにクウェート侵攻、イラン・イラク戦争、
と、相変わらずで、・・
映画は、時代を反映するものだと、つくづく感じ入るしだいだなぁ。
と、いうわけで。(何が?(^^))
今後も、アメリカ映画に、やはり注目していきたい、と思う。
❰メモ。。❱
1968年。
5月。カンヌ映画祭粉砕事件。
パリ5月革命。
アメリカでは。1月ベトナム戦争テト攻勢、4月キング牧師暗殺、6月ロバートケネディ暗殺。
1968年。昭和43年。
日大では、20億円の使途不明金発覚によって日大紛争に発展、五月に日大生らは全共闘会議結成。
水俣病などの公害病が認定され、大学紛争や成田闘争があり、
10月新宿駅騒乱、メキシコオリンピック、川端康成がノーベル文学賞受賞、 そして、12月10日三億円事件があった。
ヒッピースタイルが流行った。
「花の首飾り」「長い髪の少女」「エメラルドの伝説」などのグループサウンズの歌や、「悲しくてやりきれない」「青年は荒野をめざす」「受験生ブルース」 なんかが流行ってた。
『ロミオとジュリエット』(この時のジュリエット役がオリビア・ハッセーだった?)や『2001年宇宙の旅』 もこの年だった。
邦画では、『神々の深き欲望』『絞死刑』『初恋・地獄変』『黒部の太陽』『燃えつきた地図』
テレビ番組は、
『巨人の星』(日本テレビ)『キイハンター』『進め!青春』(TBS)『男はつらいよ』(フジテレビ)
学生たち(特に医学部)東大安田講堂占拠による機動隊との攻防は、1969年1月18日。
そうして、1969.7.20、アポロ11号月着陸だ。 日本時間、7月21日午後零時少し前。
1970年に大阪万博。
1975年、ベトナム戦争集結