【映画レビュー】正義とは何か?悪とは何か?『トレーニング デイ』
新人刑事とベテラン刑事が織りなす、衝撃と感動の24時間を描いた作品。
主人公のジェイクは、正義感溢れる若き刑事。ベテラン刑事のアロンゾに師事し、ロサンゼルスの裏社会へと足を踏み入れていく。しかし、アロンゾのやり方は、ジェイクの常識を覆すものばかり。法のグレーゾーンを堂々と利用し、目的のためなら手段を選ばないアロンゾの姿に、ジェイクは葛藤を覚えるのだ。
この映画の見どころは、なんといってもデンゼル・ワシントン演じるアロンゾの圧倒的な存在感だ。冷酷でカリスマ性あふれるアロンゾは、観客を惹きつけると同時に、道徳観を揺さぶり続ける。彼の言葉の一つ一つが、ジェイクだけでなく、私たち観客にも問いかけてくるのである。
特に印象に残っているのは、アロンゾがジェイクに語る「狼と戦うには、狼にならなければならない」という言葉。この言葉は、正義と悪、そして生き残るための選択について考えさせられた。
映画を観ている間、私は何度も考えさせられることになった。正義とは何か?悪とは何か?そして、私たちはどこまで自分たちの信念を貫けるのか?この映画は、単なるエンターテイメント作品ではなく、私たち自身の内面を映し出す鏡のような存在なのかもしれない。
『トレーニング デイ』は、アクション映画としての面白さだけでなく、深いテーマ性を持ち合わせた作品だった。映画を観て考えさせられるような体験を求めているなら、ぜひこの作品を鑑賞してみて欲しい。